特別講演

商業地理学の軌跡:理論から分析、GISへ
 高阪宏行(日本大学教授,元GIS学会会長)
地理学を研究して今年で40年になる。この40年間に、地理学は計量革命からGISへと大きく進歩した。講演者は英米への留学経験を通じ、英国では1980年に都市モデリングを、米国では2000年にGISを学んだ。留学時の貴重な体験談を語るとともに、講演者が研究してきた商業地理学を通して、その進歩の道程と将来を展望する。

都市の未来:人口・気候・災害・資源を考慮して
 Martin Clarke(英国リーズ大学教授)
Martin Clarke教授は、英国リーズ大学地理学部で都市・地域モデルを研究しております。同学部はGISの応用研究で有名で、Clarke教授はそこで中心的指導をされ、GMAPコンサルティングなどの企業の設立にも関わりました。
講演は、The Future Cities projectに関する内容です。今後50年間で起こると考えられる人口減少(増加)、気候変動、自然・技術災害、資源の枯渇を考えた上で、都市はどうあるべきかに関し講演していただきます。このプロジェクトには、リーズ大学を中心に欧米の大学が参加し研究が進められております。今回の東日本大震災からの都市の復興を考える上でも、このプロジェクトの研究とその成果に関する講演は、大変有意義であるものと考えられます。



特別セッション(1):マイクロジオデータの普及と利活用
 オーガナイザー:秋山 祐樹
本セッションでは「マイクロジオデータ」の取得方法、具体的な活用方法と活用シーンの開拓、既存のデータの代替・補完の可能性、そして新しいマイクロジオデータの発信と共有を模索することを趣旨とします。また研究者同士が持つマイクロジオデータのシーズとニーズを結びつける役割を担っていく場となることも期待しています。 「マイクロジオデータ」とは近年利用可能になりつつある、住宅地図や電話帳といった空間的精度と網羅性が非常に高い情報のデジタルデータ、携帯電話の基地局情報、GPSログ情報、パーソントリップデータ、Webから収集出来る情報など加工余地が高いミクロスケールの非集計データのことを言います。
今日、政府・地方自治体、民間企業をはじめとしたさまざまな機関において、様々な空間データの収集・加工が実施されています。多くの機関では国や地方自治体が作成した統計データを活用し、都市地域解析・計画立案等を実施しています。しかしながら国勢調査に代表される各種公的統計データは、調査に要する膨大な作業量と時間およびプライバシー保護等の制約ゆえに、データ収集の更新頻度およびデータ加工の集計単位等において限界があり、より極め細やかな計画・解析等への利用において多くの課題を残していると言えます。
上記のような課題はマイクロジオデータの適切な利活用によって解決出来る可能性があります。しかし現状ではこうしたデータへのアクセス方法やデータの利用・加工方法はまだまだ普及しておらず、そのためこうした豊富なデータリソースが十分に利活用されていないという状況にあります。本セッションはこうした背景を鑑み、設置されたものであります。


特別セッション(2):人文フィールドGIS の現在・未来
 オーガナイザー:近藤 康久
近年、文化人類学・考古学などフィールドワークを通して人間の文化・社会を理解する研究アプローチを重視する分野において、現地調査にGISをはじめGPS・物理探査・リモートセンシングなど空間情報技術の導入が進んできた。しかし、調査フィールドでの空間情報技術の活用法について、分野を横断して相互理解を深める機会は、これまであまりなかったように思う。分野ごとに独自のノウハウや方法論があり、それぞれに長所があるはずである。そこで、本セッションでは、人類生態学・考古学・地考古学・文化財科学の研究者が、各々のフィールドワークにおけるGISの最新活用事例を提示し、各分野の研究動向を共有した上で、今後のフィールドGISの展開と可能性について議論する。

人文フィールドGIS の現在・未来:考古学の視点から  近藤康久 [ PDF ]

フィールドワークにおけるリアルタイムオーディオレコーディング技術の活用例について  清野陽一 [ PDF ]

人類生態学におけるGIS/リモートセンシング利用  古澤拓郎・梅崎昌裕・蒋宏偉 [ PDF ]

ラオス首都近郊農村におけるGPS・GIS を活用した生活行動調査・時間地理学的分析の方法について  西村雄一郎 [ PDF ]

異なるデータソースから作成されたDEM を用いた遺跡および周辺域の地形解析:トルコ,カイセリ県の例  早川裕弌・紺谷亮一・須藤寛史・山口雄治・フィクリ=クラックオウル [ PDF ]

探査と発掘で描き出す874 年の集落像-鹿児島県指宿市敷領遺跡-  阿児雄之・亀井宏行・鷹野光行・新田栄治・指宿市教育委員会 [ PDF ]

遺跡研究における時空間情報の記録・集積・活用  山口欧志 [ PDF ]


特別セッション(3):初等中等教育におけるGISの活用:地理情報システム学会優良事例表彰
 オーガナイザー:矢野 桂司
GIS学会が公募した地理情報システム学会優良事例表彰の受賞者(3賞)にそれぞれの事例を報告していただき、初等中等教育におけるGISの教育実践を議論する。また、高校における地理基礎の必修化に伴った、GISの役割を議論する。


特別セッション(4):文部科学省「安全・安心科学技術プロジェクト」:時空間処理と自律協調型防災システムの実現
 オーガナイザー:角本 繁
題記プロジェクトは、平成20年度~22年度に推進された3課題の1つです。大規模災害で通信や電力が途絶した状況下でも、初動時から運用できる行政業務システムの社会実装を目指しており、ネットワークに依存しないシステム構成と独立機関の情報連携を、時空間データベースシステムで実現しています。罹災関連業務のワンストップサービス処理は、東日本大震災の復興支援にも使われています。

時空間データベース処理による自律情報協調型自治体システムの研究  角本 繁・古戸 孝・畑山 満則・一宮 龍彦・小杉 幸夫・吉川 耕司・佐藤 優 [ PDF ]

三重県での安全・安心科学技術プロジェクト研究活動の成果と課題  福山薫・臼井真人・古戸孝・伊藤宏・角本繁 [ PDF ]

東日本大震災を考慮した地域コミュニティでの安否確認の考察  臼井真人・畑山満則・福山薫 [ PDF ]

DiMSIS-EX での自治体業務の実例  一宮龍旗・一宮龍彦・角本繁 [ PDF ]


特別セッション(5):東日本大震災における防災GIS分科会を中心とした支援活動
 オーガナイザー:畑山 満則
2011年3月11日に発生した東日本大震災は未曾有の被害をもたらした.防災GIS分科会では,阪神・淡路大震災,中越地震での支援活動の経験を通じて得た知見やネットワークを用いて支援活動を行っている.これまでに行った活動について報告し,災害対応でのGISの役割について議論を行う.具体的には下記の内容について報告し議論を行う
1.支援チームのあり方に関する内容
2.避難者受入状況調査に関する内容
3.厚生労働省のサポートに関する内容
4.那須烏山市役所での支援活動に関する内容
5.連携協議会関連の内容
6.パネルディスカッション

東日本大震災支援チーム [ PDF ]

罹災証明書発行と罹災証明を根拠とした支援事業申請のワンストップサービス化-東日本大震災における栃木県那須烏山市での対応から  畑山 満則・吉川 耕司・角本 繁 [ PDF ]


特別セッション(6):官民協働クラウド型GISによる被災地支援
 オーガナイザー:長坂 俊成
自然災害による被災地の応急対応、復旧・復興のためには、多様な機関による協調連携が必要である。特に、被災地支援を行うためには災害情報の共有が大切であり、互いに情報が利用できる「相互運用性」があることと、そのための情報プラットフォーム、情報インフラとしてのクラウド環境が必要不可欠である。東日本大震災において、防災科学技術研究所では、クラウド環境上で、官民協働により、災害リスク情報プラットフォームを活用した支援を実施した。特に、災害ボランティアセンターの運営支援、被災自治体の罹災証明発行、がれき撤去管理、災害アーカイブを実践している。実践事例を紹介しながら、その有効性と課題について、会場の参加者とともにディスカッションを行う。

東日本大震災におけるボランタリーセクターでの空間情報の活用と課題  李 泰榮 ・長坂俊成・臼田裕一郎・田 口仁・岡田真也・坪川博彰・須永洋平 [ PDF ]

東日本大震災における被災自治体支援を通じて得られた災害対応業務支援のためのGISの要件と課題  田口 仁・長坂俊成・臼田裕一郎・花島誠人・小島誠一郎 [ PDF ]


特別セッション(7):FOSS4G分科会 震災時のオープンデータ・オープンソースによるクライシスマッピング
 オーガナイザー:古橋 大地
3月11日に発生した東日本大震災では、今までの震災で活躍した実務向けのGIS利用とは異なり、一般市民自ら情報を発信し、その情報を集約しつつ複数の情報を重ね合わせるオープンなクラウドソースの活用と、オープンスタンダードな技術をみ合わせた相互運用性によっていくつものコラボレーションが生まれました。
阪神大震災や中越地震での今回の震災でGIS活用がどのように変わったか。本セッションでは、オープンデータ・オープンソースを軸に、それぞれの立場で震災に関わった方々に登壇いただき、活動の内容や具体的な課題について報告するとともに、将来に向けて議論を深めるためのセッションを予定しております。



B-1: 防災(1) 司会:有馬 昌宏

B-1-1 地震災害時における避難経路の変化に基づいた都市構造の脆弱性 [ PDF ]
 熊谷 樹一郎・髙木 孝文・畑尾 一貴
我が国では,計画的に整備された地区があまりみられず,建物が密集した傾向にある.建物が密集した市街地では,災害時の建物倒壊による避難経路の寸断といった防災上の問題が生じる.本研究では,既往の研究から得た建物倒壊率と,建物と道路との配置関係を基に,道路閉塞危険度を算出した.さらに,道路閉塞のシミュレーションによって最短距離となる避難地が変化することに着目し,都市構造の脆弱な箇所の特性を把握することが可能か否かを検証した.

B-1-2 高齢者福祉施設の広域避難における地域連携の役割 [ PDF ]
 鈴木 久美子・大佛 俊泰
自力移動が困難な高齢者は,災害時要援護者として特別な避難支援が必要とされている.利用者である高齢者よりも職員の数が少ない高齢者福祉施設においては,広域避難時における地域との連携が重要になるが,高齢者福祉施設の避難計画は各施設の判断に委ねられることが多く,避難時の安全性については十分に議論されていない.そこで,本研究では,高齢者福祉施設における広域避難をシミュレーションすることによって,広域避難における地域連携の必要性について検討する.

B-1-3 歩行可能距離と推定避難者数に着目した避難地配置状況の広域的な分析 [ PDF ]
 熊谷 樹一郎・髙木 孝文・畑尾 一貴
市町村で指定されている避難地は既存の公共公益施設を利用しており,避難地の配置状況や収容可能人数にばらつきがある.その結果,近隣に避難地が無く,避難が困難である地域や,避難地の収容可能人数よりも避難者数が多くなるケースもみられる.そこで本研究では,年齢別の歩行可能距離に着目し,各避難地へと避難することが困難な箇所を抽出した.さらに,各避難地の収容可能人数と想定される避難者数をネットワーク空間分析の応用から把握することによって地域間での違いを抽出した.

B-1-4 交通機関停止時における徒歩帰宅者の橋梁への移動者数の推計-東京都足立区を事例にして- [ PDF ]
 古川 翔一
本研究は,災害等で交通機関が止まった場合に,徒歩帰宅者が橋梁へどのくらい集中するかについて分析した.研究対象としては,足立区から半径10km圏の通勤者とし,河川で隔てられている足立区に帰宅する際に,橋梁を通過する人数を推計する.データとしては,平成17年国勢調査,平成18年事業所・統計調査を使用し,移動ルートの推計は,ESRI社のArc GISのNetwork Analystを使用した.また,1つの橋梁が通行不可になった場合も考慮して分析を行った.

B-1-5 街区に着目した植生群の延焼遮断効果について [ PDF ]
 熊谷 樹一郎・相本 敬志
植生は延焼遮断効果を有しており,空間的に分布することで延焼遮断帯や避難経路を形成する.延焼遮断効果が現地においてどの程度寄与しているかを明らかにすることで,緑地保全や防災計画に対する支援情報になり得る.これまでに我々は空間的な観点から植生群の延焼遮断効果を定量化する分析方法を開発してきた.本研究では,都市整備の単位となる街区に着目し,植生群の街区内や街区間における延焼遮断効果の寄与の度合いを調査した.


B-2: 防災(2) 司会:畑山 満則

B-2-1 FOSS4Gを利用した緊急災害時のための迅速な災害情報配信システム構築 [ PDF ]
 嘉山 陽一・鈴木 英夫・垣内 力
東日本大震災直後に災害の現状把握を行うため多くの団体により様々な空間情報の取得が行われ,多くはインターネットで公開され活用された.本発表ではインターネットを利用した災害情報公開システムを迅速に構築する手段としてFOSS4G(地理空間情報に関するオープンソースソフトウェア)を利用した事例を基に,クラウド環境でのシステム構築や他サービスとのマッシュアップ手法の緊急災害時における情報配信方法としての有用性と課題について報告する.

B-2-2 復興支援活動時における情報共有・整理を目的としたFOSS4Gを用いた遍在型現地調査支援システムの有効性 ~南三陸町における水利用の聞き取り調査を事例として~ [ PDF ]
 福本 塁・泉 岳樹・森 聡・増田 悠太朗・岸田 義臣・岡内 俊太郎・東 宏樹・中坪 康昌・中山 悠
被災地で聞き取り調査を行う際,調査者の情報共有や整理,調査協力者の不安の緩和においてGISは有用であるが,復興活動に携わる民間支援者は,GISを活用する技術や経済的ゆとり,準備・選定する時間がないことが多い.そこで無料で公開され,携帯電話で稼働するFOSS4Gパッケージと連動した偏在型現地調査支援システムを活用し,水道復旧が遅れている宮城県南三陸町の住民に対する水利用の聞き取り調査を事例に有効性の検証を行った.

B-2-3 2011東日本大震災時の地域SNSにおける場所への関心とコミュニケーションネットワークとの関係評価 [ PDF ]
 後藤 真太郎・小川 祐樹・山本 仁志・和崎 宏・五味 壮平・吉田 等明
2011に発生した東日本大震災で盛岡市を中心に使用された地域SNSモリオネットでなされたコミュニケーションを扱う.災害発生以前のコミュニケーション構造と災害発生時のコミュニケーション構造の変化に着目し,どのようなコミュニティが災害時に情報交換を活発に行なわれ,それに伴いトピック中のGISで提供された場所(特に避難所を対象)への関心度がどのように作用し救援物資の輸送,救援ボランティア参加の促進などに寄与したかにつき分析手法を提案し分析を試みる.

B-2-4 災害対応におけるボランタリーな地理空間情報の時空間的推移
東日本大震災クライシス・マッピング・プロジェクトで収集されたデータを事例に―
[ PDF ]
 瀬戸 寿一
Webを介した世界規模での災害の地理情報共有は,OpenStreetMapのように,オープンな形態が近年推進されつつある.日本においても,海外の被災地支援だけでなく日常的な地図作成の活動が醸成されつつある中,東日本大震災の発生で活動が本格化した.本研究は,東日本大震災を契機に高まったクライシスマッピング活動を対象に,災害発生初期におけるボランタリーな地理空間情報の時空間的推移と情報の特性を考察する.

B-2-5 3次元GISの災害復興支援業務での活用 [ PDF ]
 硴崎 賢一・荒木 俊輔
東日本大震災においては,土砂崩れなどによる局所的な地形の変化だけでなく,広範囲に及ぶ地面の水平方向や垂直方向への大規模な変位が確認されたり,津波によって集落単位で建物が地面から剥ぎ取られるなど,さまざまな面で国土の三次元的な変化を生じており,広範囲におけるその変化の把握と理解が災害の復興支援のために必要不可欠となっている.本稿では,災害復興のために3次元GISを利用した支援業務について報告する.


B-3: 防災(3) 司会:嘉山 陽一

B-3-1 防災まちづくりのための基盤地図に基づく3次元都市モデルの自動生成 [ PDF ]
 杉原 健一・沈 振江
東日本大震災の大津波被害を受けて,「海岸堤防を整備したうえで,住宅や市街地を内陸や高台に移し,大規模な津波から人命を守り,国が家賃の安い公営住宅を整備し,被災者が安心して生活できるようにする」とある.こうした津波防災まちづくりの様々な整備案を関係者で共有し,案を錬るために,全国レベルで整備が進んでいる「基盤地図」に基づいて,3次元都市モデルを自動生成するシステムを提案する.各地の地形に応じて市街地の高台への移転などの整備案を3Dモデル化し,合意形成を図ることができる.

B-3-2 鉄道情報共有基盤を活用した「防災」に対する取組み [ PDF ]
 清水 智弘・中山 忠雅・吉川 悟
JR西日本では,系統を超えた全社横断的な情報共有を行うための基盤として「電子線路平面図システム」の活用が広がってきている.「防災」という観点においても,防災マップや津波被害予測マップなどを整備し,さらには,災害情報を取り扱う各種管理システムとの連携を図ることにより防災情報一元的に共有することが可能となっている.本稿では,電子線路平面図システムを活用した「防災」に対する取組みと具体的な活用事例等について報告する.

B-3-3 2次元/3次元電子地図による安全安心情報の配信システムに対するユーザビリティの意識構造分析 [ PDF ]
 村中 亮夫・瀬戸 寿一・谷端 郷・中谷 友樹
近年全国的に広がっている安全安心マップ作成のワークショップの取り組みで得られた情報の共有手段としては,紙地図によるものだけではなく,電子地図(Web-GIS)によるものも考えられる.しかし,電子地図を活用した情報提供の配信システムのユーザビリティは,電子地図の心理的な使いやすさと同時に,個人の社会経済属性に規定されるようなコンピュータリテラシーの水準によって影響を受けると考えられる.そこで,本研究では電子地図を活用した安全安心情報の配信システムに対するユーザビリティを規定する心理的・社会経済的要因を分析する.

B-3-4 災害時要援護者名簿作成の同意書提出者の空間的分布とその特徴 -兵庫県三木市の事例から- [ PDF ]
 有馬 昌宏・上野 卓哉・有馬 典孝・福永 征世
内閣府が2005年3月に出した災害時要援護者支援ガイドラインに基づき,多くの自治体で同意方式による要援護者名簿の作成が行われているが,名簿の作成はなかなか進まないのが現状である.本研究では,兵庫県三木市での同意書提出者の居住地点をGISで地図上で表示するとともにカーネル密度を計算し,ハザードマップなどを重ねることで,自然災害の危険の高い地区での同意書提出率や同意書提出の高低に影響を及ぼす要因を検討する.

B-3-5 大地震発生後における就業者の出社意思と出社可能性 [ PDF ]
 玉野 沙織・大佛 俊泰
大地震発生後は,地域住民の生活のみならず,企業を始めとする経済活動も大きな被害を受けることにより,地域活動の継続が極めて困難な状況に陥ると考えられる.都市部における地域活動は,就業者の出社行動に大きく依存するため,交通機関が麻痺した状態での就業者の出社可能性をどのように想定するかが問題となる.本稿では,アンケート調査の結果をもとに出社意思を推定するモデルを構築し,出社困難率を推定することで,人員面における企業活動の継続力について評価を行う.


B-4: 防災(4) 司会:熊谷 樹一郎

B-4-1 東北地方太平洋沖地震の津波による三陸海岸樹林地の被害と周辺土地被覆との関係 [ PDF ]
 宮澤 聡・米崎 誠矢・吉次 翼・一ノ瀬 友博
本研究は,東北地方太平洋沖地震による津波の被害を受けた三陸海岸の海岸林に注目し,ASTER衛星画像を使用して2時期間の植生指標と土地被覆の比較から海岸林の被害と樹林地後背の土地被覆との関係を明らかにするものである. 結果, 海岸樹林地の後背が人工的な土地利用のとき樹林地に大きな被害がみられることが分かり,市街地が津波を受けることで発生する副次的な被害を示すことができた.

B-4-2 日立市における地震被害と土地条件との関係 [ PDF ]
 橋本 操・Konstantin GREGER・益田 理広・山本 敏貴・久保 倫子・松井 圭介
2011年3月に発生した東日本大震災は,広範囲におよぶ甚大な被害をもたらした.本研究は,茨城県日立市を事例として,GIS上で建物被害の分布と土地条件データとを重ね合わせることにより地震および津波被害と土地条件との関連を分析した.日立市は,太平洋と山地に挟まれた限られた土地に市街地が形成されており,住宅の立地する土地の条件によって被害状況に大きな差異が確認された.

B-4-3 GISによる鹿児島市沖積地盤の液状化危険度評価 [ PDF ]
 平 瑞樹・山本 健太郎・高田 誠
鹿児島市沖積地盤におけるボーリングデータなどの地盤情報を収集し,地理情報システム(GIS)を利用した液状化危険度について検討した.鹿児島市はしらすを母材とした地盤で構成され,埋立地も多く存在する.火山噴火や地震にともなう地震動により,液状化の発生する可能性について地盤データベースのN値をもとに地盤の評価をした結果,液状化危険度のメッシュ表示から防災・減災のためのハザードマップとしての有効性が示唆された.

B-4-4 密集市街地の避難危険度評価 [ PDF ]
 沖 拓弥・大佛 俊泰
地域防災計画の策定に際しては,広域避難時の安全性について検討することが必要である.避難場所までの距離や道路幅員の観点から安全とされている地域においても,大地震時には建物倒壊による道路閉塞や市街地火災の影響により,円滑な避難が困難となる可能性がある.そこで本研究では,大地震による物的被害と避難行動に関してシミュレーションを実行し,密集市街地における避難危険度の評価を試みる.

B-4-5 高解像度衛星画像を用いた東日本大震災による八戸地区の津波被災状況の評価 [ PDF ]
 遠藤 教昭・竹原 明秀
東日本大震災による八戸地区の津波被災状況の評価を,震災前後の高解像度衛星画像を用いて行った.その結果を現地調査による被災状況の評価と比較したところ,高解像度衛星画像を用いた津波被災状況の評価には一定の意義があることが明らかとなった.


B-5: 情報共有・参加型GIS 司会:硴崎 賢一

B-5-1 “まちづくり”へのGISからの評価の手法に関する考察-新発田市を例に- [ PDF ]
 齋藤 洋志・大嶋 康平・山本 靖
各地で行政と市民の協働による“まちづくり”の議論が盛んである.本稿はこうした“まちづくり”の課題や居住環境をGISにより解析し,評価の手法の検討を主な目的としている.GISからまちの現状を解析して今後のまちづくりの議論に活かしてもらうことに主眼を置いている.“まちづくり”の議論としてGISを援用した取組みはまだまだ少数のように思える.本稿がGISによる“まちづくり”への一助となれば幸いである.

B-5-2 地方自治体でのPGISの継続的な活用に関する一考察-イギリスを事例として― [ PDF ]
 山下 潤
本研究では,PGIS研究で先行するイギリスを対象として,自治体でのPGISの活用動向とその継続的な利用に向けた課題を検討した.PGIS研究者への対面調査を通じて,イギリスではPGISの理論研究が主であり,政策研究が進められていない点,主に建設・不動産業者を通じて,PGISの活用がなされていた点,EUのSEA指令によるPGISの利用への影響は限定的であった点を明らかにした.以上から,市民参加への制度面での未整備がPGISの継続的な活用の妨げとなっていることが示唆された.

B-5-3 開発途上国の文化遺産保護分野におけるWeb-GISの有効性 -カンボジア国APSARA機構でのシステム構築の試み- [ PDF ]
 高橋 珠州彦
本研究は,カンボジア国APSARA機構におけるFOSS4Gを用いたWeb-GIS導入の取り組みと,その有効性について検討するものである.開発途上国では,地図整備が遅れているにもかかわらず,文化遺産保護と均衡のとれた都市開発が要求される場合が多い.カンボジア国APSARA機構では,地図データを保有しているものの有効に活用されているとはいえない.アンコール遺跡群の保護と観光化に伴う都市開発を担う機関として,この両面で効果的な地図データの活用が求められている.

B-5-4 地域と行政をつなぐGIS ~安心・安全なまちづくりへのコンサルティング~ [ PDF ]
 渡辺 美紀・山本 尉太・黒川 史子・今井 修
東日本大震災では,情報共有のツールとしてGISが活用され,その有用性が再認識された.一方,地方公共団体のGISの活用は一部業務にとどまり,活用推進に課題を抱えている.その要因として,「人」,「時間」,「プロセス」をつなぐというGISの基本的な機能を,行政運営に十分に活用できていなかったことがあると考えた.本稿では,「安心・安全なまちづくり」においてGISの機能の有用性を実証した結果について報告する.


B-6: 自治体GIS(1) 司会:石井 儀光

B-6-1 基盤地図情報を利用した地理空間情報作成における国と自治体との連携手法と課題 [ PDF ]
 一氏 昭吉・白永 浩史・浦川 晋吾
本研究は,平成19年より国土地理院が整備している「基盤地図情報」を継続的に更新し,単なる経年変化修正ではなく,基盤地図情報を国土の空間基盤情報として定着させていく上での,品質の「スパイラルアップ」を実現するため,国と自治体との相互更新を行うための連携課題について検討するものである.

B-6-2 東日本大震災におけるGISの利活用 [ PDF ]
 碓井 照子
東日本大震災でgisがいかに利活用されたか,特に自治体gisに焦点を当てて考察した.

B-6-3 地図更新における品質の確保とその課題 -岐阜県共有空間データと品質検証- [ PDF ]
 恒川 直子・遠藤 協一・馬渕 洋介・渡邉 孝三
岐阜県には県域レベルで整備された大縮尺の空間データがある.「県域統合型GIS」は,この空間データを県と県内の全市町村が利用するためのシステムで(財)岐阜県建設研究センターが管理運営している.当センターではシステム運用開始当初より,この空間データを一定の品質確保をしつつ毎年更新しており,5年を経過した.本研究ではこの間の地図精度の向上をはじめとする空間データの品質確保の取組について発表する.

B-6-4 2011年東北地方太平洋沖地震と都市計画分野での地理空間データの整備活用状況 [ PDF ]
 阪田 知彦
本報告は,2011年2月に全国の地方公共団体の都市計画部局に対して実施した「地方公共団体の都市計画・まちづくり分野における地理空間データの整備・活用状況に関する調査」の結果より,2011年東北地方太平洋沖地震による被害を受けた団体を対象とした集計を元に,地理空間データの整備活用状況を概観するものである.

B-6-5 欧州における国土レベルでの土地評価技術に関する基礎的検討 [ PDF ]
 芮 京禄・岩見 達也・阪田 知彦
本報告は,我が国の国土の持続的管理に資する土地評価技術の検討の一環として行った,海外での類似技術の動向調査のうち,欧州の国土レベルでの土地評価技術について文献等による調査に基づき,整理したものである.


B-7: 自治体GIS(2) 司会:阪田 知彦

B-7-1 統計データ等を用いた関東地方における都市構造の可視化に関する取り組み [ PDF ]
 石井 儀光・赤星 健太郎・中西 賢也・小坂 知義
本研究は,関東地方整備局の「関東地方における都市構造のあり方に関する検討会」における,都市構造の可視化推進の取り組みを報告するものである.自治体における集約型都市構造に関する検討を推進するため,自治体職員や住民が都市構造に関する共通認識を持つための初歩的なツールとして,国勢調査やパーソントリップ調査等の結果をメッシュ単位で立体的に可視化した図面と複数の指標値を掲載した市町村毎の都市構造カルテを作成した.

B-7-2 自治体における複数の業務部門にまたがる地理空間情報の共同整備の可能性 [ PDF ]
 早川 玲理・関本 義秀・中村 秀至・大伴 真吾・山本 尉太
都道府県及び市町村の業務では,航空写真等の地理空間情報が幅広く活用され,ニーズも高まっている.一方で,財政状況の逼迫を背景に,県域・圏域による共同化などの効率的な整備が求められているが,複数の団体や業務が関係するために推進しにくい現状がある.本研究では,山梨県と熊本県のケーススタディを通じ,地方自治体の複数の業務で活用可能な航空写真の共同整備手法パターン,推進のための課題・条件等を明らかにした.

B-7-3 自治体担当者からみた地理空間情報共同整備の可能性と問題点 [ PDF ]
 中村 秀至・関本 義秀
2009年3月に総務省,地方自治情報センター,東京大学の共同研究の成果として「地理空間情報に関する地域共同整備推進ガイドライン」が発表された.本研究は自治体担当者がガイドラインを学び,担当する業務の視点から共同整備の計画を検討しようとした際に認識した問題点と可能性を分析したものである.いくつかの業務で県・市町村共同化の可能性がある一方,永続性のある運営の体制が課題であることが明らかとなった.

B-7-4 地方自治体におけるGIS導入・運用へのプロジェクトマネジメント手法適用の試み [ PDF ]
 林 典之・深田 秀実・青木 和人・今井 修
自治体におけるGISの導入・運用については,地域や行政の課題が高度化・複雑化する中,行政改革・業務改革と連動しつつ,幅広い分野に渡るGIS関連事業を統合的にマネジメントすることが極めて重要である.一方,現在,そのための知識や手法は体系的には整理・共有されていない.本稿では,建設や情報システム等の分野で体系化・標準化が進んでいる「プロジェクトマネジメント」手法の,自治体GISへの適用可能性について,ケーススタディを通じて検討し,より適切なマネジメントのあり方を考察する.


C-1: 都市・地域解析(1) 司会:伊藤 史子

C-1-1 自己組織化マップを用いた地区の類型化と形成過程に関する分析 [ PDF ]
 安江 勇弥・金森 亮・相 尚寿・福井 恒明
本研究では1980~2005年の6時点の国勢調査三次メッシュデータを用いて,年次別の地区状態を類型化し,状態の時間推移(形成過程)を分析する.地区類型化は自己組織化マップを用いて,各年次の人口や世帯数の増減,年齢構成や世帯構成などの情報から11個の地区状態(DID地区,限界地区,他)に分類した.その後,各地区状態との鉄道駅勢圏との関係,各メッシュの年次別の地区状態の推移(形成過程)について分析・考察を行った.

C-1-2 Modularityと空間相互作用モデルを組み合わせたFunctional Regionの設定手法 [ PDF ]
 安 康・福本潤也・岡本佳洋
Functional Regionとは交通や経済取引等の相互作用を通じて一体的・補完的に機能する複数の地理的単位から構成される地域である.本研究では,Functional Regionの設定手法としてネットワーク科学分野でコミュニティ抽出法として提案されたモジュラリティと代表的な空間相互作用モデルであるエントロピーモデルを組み合わせた手法を提案する.全国の市町村間通勤ODデータに提案手法を適用して,その有効性を検証する.

C-1-3 サーバースペースにおける都道府県名の共起件数を用いたネットワーク分析 [ PDF ]
 星田 侑久・齋藤 仁・中山 悠・森 卓・福本 塁・杉浦 史門
本研究は検索エンジンによって得た都道府県の共起件数を用いたネットワーク分析によって都道府県間の関係性を検討するものである.サイバースペースと現実世界を比較するために住民基本台帳人口移動報告を用いた.ネットワーク分析によりサイバースペースと現実世界双方の都道府県間の関係性を可視化し,両者を比較した結果を報告する.

C-1-4 単位地域の細分化と順位・規模関係の同型性について [ PDF ]
 井上 勝仁・高橋 孝明
都市システムにおいて,都市の規模と順位の間に,普遍的な関係(ランク・サイズルール)が成立することが良く知られている.本研究では,その関係が,メッシュで区分された地域を単位とした時も成り立つかどうかを調べる.そして,分析の対象地域とメッシュの大きさを同時に小さくしても,同型的な関係が得られることを示す.あわせて,自己組織化臨界状態との関連を考察する.

C-1-5 内モンゴル自治区における資源型産業の地域集積に関する空間計量分析 [ PDF ]
 杜 鳳蓮・王 鋒正・蒋 湧
本研究では,空間計量の手法とGISを用いて,中国内モンゴル自治区の資源賦存,資源需要および産業政策などが同地域の資源型産業の集積に及ぼす影響を分析する.具体的には,(1)内モンゴル自治区の資源型産業の空間的集積および空間的「スピールオーバー効果」を検証する.(2)資源賦存・需要および産業政策が内モンゴル自治区の産業集積に与えた影響を分析する.


C-2: 都市・地域解析(2) 司会:藤田 秀之

C-2-1 道路ネットワークからみた文化財の空間的特性 [ PDF ]
 永家 忠司・猪八重 拓郎・外尾 一則・石丸 裕佳子
文化遺産は地域アイデンティティの核となるものであり,社会全体で継承していく必要がある.本研究は絶対的な人口減少問題を抱える過疎地では,文化遺産の所有者の高齢化や管理者の不在が顕在化することから,地域コミュニティが文化遺産をどのように守っていくべきかを示すために,文化財の立地特性およびその周辺環境に着目し,空間形態を表すアーバンフォームの手法を用い,特に道路ネットワークにおける空間分析を行うことで文化財の空間的特性の分類を行った.

C-2-2 Urban Formの特性に関する研究 ~福岡県大川市をケーススタディとして~ [ PDF ]
 猪八重 拓郎・永家 忠司・李 海峰・外尾 一則
本研究では,Prof. Mike Jenksらの提唱するUrban Formの概念を援用し,道路網の中心性及び土地利用等を含めたアクティビティを捉えることにより,福岡県大川市をケーススタディとして都市形態の特性を明らかにした.

C-2-3 道路ネットワーク上におけるグラフィティ分布の空間分析 -高円寺駅周辺を対象として- [ PDF ]
 布川 悠介・伊藤 史子
本研究はグラフィティの発生要因をグラフィティ分布の空間分析より明らかにすることを目的としている.ライターは街路空間上を移動してグラフィティ行為に及ぶため,ユークリッド空間ではなくネットワーク空間分析を行うことでより精緻に行動特性を読み取ることが可能となる.双方の空間分析の結果を比較することにより,駅からのネットワーク距離,幅員,建物用途といった道路属性がグラフィティ分布に与える影響を見出す.

C-2-4 大阪市における自転車利用環境における行動の空間評価 [ PDF ]
 天海 聡・田中 一成・吉川 眞
自転車は,短・中距離移動に適した交通手段であり,日常的に利用されている.都市空間におけるその利用環境は,整備が進んでいるものの,自転車道整備の手法は確立されてはいない.本研究では,自転車利用が多い大阪市を対象とし,自転車交通網の整備状況を調査し,データ化を行った.この空間情報を用いて,自転車利用の行動特性から快適な自転車走行空間等を抽出し,都市の中のルートの分類や整備ルート等を明らかにする.

C-2-5 低出生体重リスクと近隣住環境要因: 米国カリフォルニア州ロサンゼルス都市圏を対象に [ PDF ]
 山田 育穂
低出生体重(出生体重2,500g未満)は乳児の死亡・罹患の主原因の一つである.米国では1980年以降低出生体重の割合は徐々に増加を続け,人種・民族間に著しいリスク格差が存在することからも,大きな社会問題となっている.カリフォルニア州ロサンゼルス都市圏を対象とした事前研究では,人種・民族毎に特徴的な時空間パターンが検出されており,本研究では居住地域の社会経済特性と低出生体重リスクの関連性を,地理的加重回帰分析を用いて解析する.


C-3: 都市・地域解析(3) 司会:山田 育穂

C-3-1 東京都心部における中心業務地区(CBD)の設定と内部構造の分析 [ PDF ]
 関根 智子
本研究は,地理情報システム(GIS)を使用して,中枢管理機能の集中が著しい東京都心部における中心業務地区(CBD)を街区レベルで設定することを試みる.分析では,建物の中枢管理機能として厚生医療施設,事務所,専用商業施設,宿泊遊興施設,スポーツ遊興施設を取り上げ,建物階層を考慮して,街区ごとにCBII(Central Business Intensity Index)とCBHI(Central Business Height Index)を求め,CBDの内部構造を分析する.

C-3-2 都市拠点における市街地集積度について [ PDF ]
 熊谷 樹一郎・林 優弥・森 翔吾
集約型都市構造への転換といった効率的な都市整備の実現が望まれている昨今では,都市機能の集積を促進し,都市拠点となり得る地域を把握することが重要となる.これまで著者らは,人口分布と土地利用分布の両面から市街地集積度を分析する手法を開発しており,空間解析手法の応用によって市街地の特性が把握できることを明らかにしている.本研究では,大阪府都市計画区域マスタープランに着目し,分析結果を基に都市拠点ごとの市街地の集積状態に関する考察を行った.

C-3-3 鉄道駅周辺地域における群集流動シミュレーション [ PDF ]
 西村 光平・大佛 俊泰
昼夜で人口構成が大きく異なる大都市圏において,滞留者や歩行者の分布の情報は日常動線の計画や災害時の被害推定の際に大変有用だと考えられているが,現状では定量的な根拠に乏しい.そこで本研究では,渋谷駅周辺地域を例に,歩行者の時空間分布を再現した.その際に,人々の一日の移動の様子が詳細に記録されたパーソントリップ調査より得られる移動・属性情報をもとに,MASを利用し,より精緻な群集流の表現を試みた.

C-3-4 時空間構造からみた農村集落の中心性分析と開発との調和に関する研究 [ PDF ]
 黒木 怜奈・猪八重 拓朗・永家 忠司・外尾 一則
集落の過疎化や農地面積または農家数の減少等危機的な状況下にある農村集落は数多く存在する.その要因の一つに開発行為の影響が挙げられる.そこで佐賀県内の集落において長年開発行為が行われてきた農村集落に焦点を当て,1970年から2010年までの物理的環境の時系列特徴を明らかにした.さらにMultiple Centrality Assessmentを用いた.道路ネットワークの中心分析により,開発行為による集落内の物理的環境の変化を明確にした.

C-3-5 東京大都市圏における居住地区分類 ‐社会・経済的分類と地理的分類の比較‐ [ PDF ]
 草野 邦明
従来,居住地区分類では,社会・経済的側面を中心に,人口・世帯・住居・職業等の変数を用いて町丁目・字の分類が行われてきた.しかし,分類された地区は,地理学的事象の重要な法則の一つである,距離減衰効果が考慮されていないと考えられる.そこで本研究では,東京大都市圏(1都3県)を対象地域として,従来の社会・経済的側面のほかに,新たに地理的側面(都心からの距離など)を考慮した居住地区分類を行い比較した結果,地理的分類では,都心を中心とした同心円分布,鉄道沿線を中心としたセクター分布,中核都市を中心とした都市圏構造が明瞭となった.


C-4: 地域・土地利用分析 司会:山下 亜紀郎

C-4-1 Comapct City Analysis in Northan and Eastern Areas of Japan [ PDF ]
 ルイス・カルロス・マンリケ・ルイズ・山本佳世子
本研究は日本の北部および東部に立地する都市を研究対象とし,GISを利用して,コンパクトシティの視点から土地利用に着目した現状把握を行うことを目的とする.具体的には,まず土地利用現況および過去の土地利用変化を把握し,この研究成果をもとにコンパクトシティとしての土地利用形態であるのか検討する.

C-4-2 生存期間に着目した土地利用の時空間分析 [ PDF ]
 水谷 千亜紀・グレーガー・コンスタンティン・ロナルド エストケ・コンドワニ・ムンタリ・小荒井 衛・中埜 貴元
生存期間は,地物のある状態が継続される期間と同時に,他の状態への移行期間ともいえ,地物の動態を把握する上で重要である.そこで本研究では,更新頻度の高い土地利用データセットを用いて,土地利用種別毎に生存期間を分析することにより,遷移プロセスを明らかにすることを目的とする.対象期間は2000年から2009年として,2005年に新鉄道・つくばエクスプレスの開業と連動した土地利用の変化が顕著なつくば市中央部を対象地域とする.

C-4-3 土地利用に基づく1都3県の町丁目類型化と人口・世帯数の分析 [ PDF ]
 相 尚寿
はじめに1都3県を対象に,町丁目単位で土地利用別の面積構成比を集計し,町丁目単位での土地利用構成による類型化を行う.山林や農地と市街地とが分離され,さらに市街地は商業集積地,工業地,住宅地あるいは再開発中の地区などに細分化される.次に類型ごとに町丁目単位の国勢調査データを分析し,人口増減,高齢化率,住宅所有形態別世帯数などの比較を行う.


C-5: 人口・社会構造分析 司会:相 尚寿

C-5-1 1930年における日本の流域人口分布と現代との比較 [ PDF ]
 山下 亜紀郎
本研究は日本全国の一級水系109流域を対象とし,昭和5年(1930年)の国勢調査市町村別データと行政界の地図データとを結合したGISデータセットを作成し,流域界のデータと重ね合わせて,人口の分布特性を解析した.さらに,1970年と2000年の国勢調査地域メッシュ統計を用いて同様の処理を行い,3時期の分布特性の違いや,1930~2000年にかけての変化の特徴についても明らかにした.

C-5-2 長期的な都市内人口変動における戦災の影響―東京と京都の比較― [ PDF ]
 桐村 喬
本研究は,昭和初期から高度成長期までの小地域人口統計を利用して,長期的な都市内人口変動に対する戦災の影響を,被災前の動向や復興期の人口の回復状況などから分析するものである.対象地域は,日本の大都市のなかでも戦災による被害が甚大であった東京と,被害が比較的軽微であった京都であり,2都市の比較を通じて,戦後復興期から高度成長期にかけての居住地域としての都市の変化と戦災との関係を明らかにする.

C-5-3 東京圏におけるホワイト・カラーの郊外化と再都市化 [ PDF ]
 大瀧 逸朗・河端 瑞貴・高橋 孝明
本研究では, 東京圏におけるホワイト・カラーの1970年から2005年までの立地動向が議論されている. 1990年代後半以降の夜間人口の都心回帰現象が, 近年昼間人口, さらにはホワイト・カラーに関しても生じていることがデータから得られた. このように郊外化の傾向から再都市化に向けての動きが始まりつつあることを, 空間データの可視化及びシンプルな統計的手法で実証分析を行った. さらに, 再都市化のメカニズムを分析した.

C-5-4 日本の市町村単位での所得格差の空間分析 [ PDF ]
 爲季 和樹・堤 盛人・山形 与志樹
本研究では,近年の日本における地域間格差を市町村単位で分析を行うことによる詳細な地域間格差の把握と,データの地理的情報を考慮した分析による新たな知見を得ることを目的として,市町村レベルでの一人当たり所得データをもとに,モラン散布図による周辺地域との相関性を考慮した所得格差の視覚化及びクラスター分析や,局所空間統計量による格差拡大要因地域の局所的な抽出・分析を行うとともに,その空間分布の経年変化に関する考察を行う.

C-5-5 関西圏における持ち家住宅所有者の社会的属性構造に関する空間的解析 [ PDF ]
 上山 翔平・川向 肇
本研究は,持ち家住宅の所有者の高齢化に関する特徴に関する空間的解析を行った結果と,そこから得られた知見を紹介する.より具体的には,京阪神地域における持ち家住宅を対象に,平成15年および平成20年の住宅・土地統計調査の世帯の家計を主に支えるものの年齢階層(6区分)別および所得階層(6区分)別による市区別集計データを用いて,持ち家住宅の所有者の高齢化問題と所得階層の観点からみた特徴を空間的解析により明らかにする.


C-6: 施設配置(1) 司会:鳥海 重喜

C-6-1 三陸沿岸における水産加工・流通施設の最適配置に関する研究 [ PDF ]
 渡部 大輔
本年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う津波により,特に震源地に近い三陸海岸は甚大な被害を受けた.水産業が復興する際,漁船や漁港だけでなく,消費者へ届けるまでの冷凍冷蔵庫を含めた流通加工業,市場や荷捌き場といった流通業の復旧・復興も不可欠である.本研究では,水産業の復旧・復興の際の段階的な整備の指針となるべく,市町村単位での加工・流通施設の最適配置に関して基礎的な分析を行う.

C-6-2 2種類の施設を統合する施設配置決定問題:幼保一元化を例として [ PDF ]
 鈴木 勉
本論文では,2種類の機能・需要の異なる施設を両方の機能を持つ新しいタイプの施設に統合するときに,統合施設の適切な場所を決定する配置問題を定式化する.さらに,これを幼稚園と保育所の空間的・機能的統合,いわゆる幼保一元化にあてはめ,こども園の配置場所の選定に応用する.計算例では,幼稚園の定員の余裕分を保育所の不足分に振り替えながら,同時に需要点からのアクセシビリティを向上させる案を作成した例を示す.

C-6-3 GISと遺伝的アルゴリズムを用いた観光地の施設配置の評価 [ PDF ]
 井上 美佳・山本 佳世子
近年のわが国では,都市型観光が積極的に推進されており,交通網の整備や観光施設の配置も重要な施策として位置づけられている.しかし上記施設の配置が十分ではない地域では,観光客が各観光スポットを効率的に周ることが難しい場合も少なくない.本研究ではGISと遺伝的アルゴリズムを利用した,観光関連の施設の適正配置を探索して評価し,それに基づく観光ルートの提示による,観光の回遊行動の効率性向上を目指す.

C-6-4 地理的加重回帰法(GWR)を用いた食料品アクセシビリティの推定~東京都を例に [ PDF ]
 崔 唯爛・鈴木 勉
本研究は,社会排除の見地から,需要と比較して供給が不足しているいわゆる「フードデザート」エリアを識別するために,食料雑貨店へのアクセシビリティを計測することを目的とする. 東京都のGISデータベースを構築し,人口や高齢者の分布と変化率,収入,自動車保有率,最近隣店舗までの距離等の空間情報から,PT調査の購買目的・手段別トリップとの関係性を分析する.そして,地理的加重回帰法(GWR)を用いて,空間的相関関係を含めた分析を行い,食料雑貨品について需給間アンバランスおよびアクセシビリティとの関係を計測し,高齢者の分布が高く,アクセシビリティが低いエリアを特定する.

C-6-5 患者数を考慮した医師の地域的分布とその特徴 [ PDF ]
 烏山 芳織
本研究の目的は,患者数を考慮した医師数の地域的分布とその特徴について検討することである.医師の診療科偏在・地域偏在に関する従来の研究では,人口当たりの医師数を中心に展開されてきた.実際の医師不足や偏在の問題に対応するには,患者数を考慮すると,より現実的に把握できることと思われる.そこで,患者数に対する医師数の地域的分布について分析し,人口当たりの医師数の分布と比較したので,その結果を報告する.


C-7: 施設配置(2) 司会:渡部 大輔

C-7-1 エネルギー資源の海上輸送におけるチョークポイント分析 [ PDF ]
 鳥海 重喜・高嶋 隆太
チョークポイントは,物資輸送ルートとして広く使われている狭い海峡を指すが,石油やLNG など大量のエネルギー輸送に際しても利用されることから,その安全確保,あるいはそこに依存しない輸送ルートの確保はエネルギー安全保障にとって非常に重要な要素である.そこで,本稿では,エネルギー資源の海上輸送におけるチョークポイント依存度を定量的に評価することを試みる.

C-7-2 地理情報システムによる救急搬送カバー率に関する解析:島根県を例として [ PDF ]
 木村 義成・濱野 強・塩飽 邦憲
中山間地域を多く抱える島根県においては,医師不足による救急告示病院の減少により救急搬送時間の長時間化が懸念されている.そこで,GISを用いて,島根県における島嶼部を除く救急医療機関へのアクセシビリティについて二次医療圏を分析単位として検討した.その結果,県中央部および県西部の医療圏では,救急搬送に30分以上の時間を要する地域に居住する住民の割合が多く,救急医療機関へのアクセス時間の東西格差が観察された.

C-7-3 人口減少時代に向けた地域分類に基づくアクセス系集線設計手法 [ PDF ]
 中山 悠
人口減少時代を迎え,将来的な加入者密度低下を加味した効率的なアクセスネットワーク設計の重要性がより高まる.施設立地の最適化手法は数多く存在するが,時間軸を加味した最適化を単純な計算方法で実現しようとすると,莫大な計算量が必要となる.そこで,各地域における人口動態を推測することで,計算量を削減し,設備構築・運用コストの時間積分値を最小限にし得るシナリオを導き出す手法を提案し,ケーススタディからその有効性を検証する.

C-7-4 中心都市と郊外都市における高齢者の居住実態の差異‐東京23区と千葉県柏市の比較‐ [ PDF ]
 栗原 拓也・小木戸 亮・李 召熙・河端 瑞貴・高橋 孝明
本格的な高齢社会を迎え、高齢者の居住環境を充実するための総合的なプランニングが必要となっている。そこで、本研究では住宅の物理的特徴や立地特性等の居住実態に注目し、中心都市と郊外都市の違いを分析する。分析にあたっては、2011年2月に実施したアンケート調査の結果やGIS等を用いる。中心都市として東京23区、郊外都市として千葉県柏市を対象とする。

C-7-5 地域特性が高齢者の都市内移動に及ぼす影響 ―千葉県柏市を例にして― [ PDF ]
 小木戸 亮・栗原 拓也・李 召熙・河端 瑞貴・高橋 孝明
本格的な高齢社会を迎える中で,高齢社会に対応した居住環境を構築することが求められている.本研究では,首都圏の典型的な郊外都市である千葉県柏市を事例として,土地利用や公共交通の利便性等の地域特性と,高齢者の居住分布や都市内移動との関係を分析する.既存の統計データや2011年2月に実施したアンケート調査のデータをGIS等を用いて分析し,高齢者の居住環境に関する問題を地域毎に明らかにする.


D-1: 経済(1) 司会:井上 亮

D-1-1 神戸地域の住環境の経済的価値分析 [ PDF ]
 土居 正樹・河端 瑞貴
本研究は,GISを用いて神戸地域の都市住環境の経済的価値を分析した.特に,「緑視率」と「地域のブランド力」が分譲マンション価格に与える影響を重点的に分析した.ヘドニック法を用いて分析した結果,マンション価格に対して「緑視率」は有意な影響を与えていなかったが,「とても豊かな地域」という環境要素は正に有意な影響を与えていた.さらに,観測地と推定値の残差(ポテンシャル)の空間分布による,「地域のブランド力」の分析を試みた.

D-1-2 「乳産業のポスト危機時代」における内モンゴル自治区の乳産業の空間分布の変化およびその地域的影響について [ PDF ]
 銭 貴霞・郭 暁川・張 启鋒・暁 敏
2008年,中国では粉乳にメラミンが混入する事件が起こり,いわゆる「乳産業の危機」が引き起こされた.その後,中国政府は「乳製品品質安全管理条例」および「乳業の整頓および振興計画綱要」を公布し,乳製品企業への管理と再編を強化してきた.本研究の目的は,中国最大の乳産業基地である内モンゴル自治区における「乳産業の危機」後のミルクステーションと企業の空間分布の変化およびその地域的影響を分析することにある.

D-1-3 花火大会における協賛企業の分布:公共財とフリーライダー問題の空間的分析 [ PDF ]
 横井 麗・磯田 弦
本研究は,公共財におけるフリーライダー問題の空間的側面を分析する.分析対象として,花火大会の協賛企業を取り上げ,花火大会に献金する企業を業種別・距離別・協賛金額別などから考察し,花火大会と協賛企業の関係性を分析・検証する.本研究でフリーライダー問題の所存を明らかにすることで,花火大会の運営方法に貢献する.

D-1-4 自動車部品製造業の再編による経済波及効果の推計
愛知県のトヨタ関連部品メーカーを中心に―
[ PDF ]
 蒋 湧・曉 敏・鈴木 伴季
車の動力原はエンジンから電気モーターへ移行する動力技術革命に伴い,エンジン関連部品の淘汰は避けられなくなってきている.このような変革は自動車部品製造業が集積している愛知県の経済に大きな影響を与えることが予想される.
本研究は,動力技術革命に伴って淘汰される可能性の高い部品に焦点をあて,これらの部品が消滅していくことによって,愛知県の経済に与えるマイナスの経済波及効果および空間的影響を推計するものである.

D-1-5 東日本大震災に伴う金融機関の閉鎖店舗の再開時期に関する空間分析 [ PDF ]
 川向 肇
本研究では,東日本大震災とそれに伴う副次災害により営業を中止した金融機関の店舗に関し,店舗を開設している金融機関の種別やその諸属性,行員数など店舗属性および世帯数や人口,事業所数や就業者数で図られる店舗周辺環境の側面を含め,大規模災害において被災した金融機関の店舗の再開時期に影響を及ぼすと考えられる諸要因について空間的データを活用し,その影響を検証する.


D-2: 経済(2) 司会:高橋 孝明

D-2-1 首都圏における小売業立地の地域的差異についての考察 [ PDF ]
 永易 大昇・附柳 沙由利・越田 健太郎・後藤 寛
小売業は競争が激しい割に零細な業者が多く,入れ替わりが激しい.地域にとってはある程度は安定的な店舗の存続が望ましいわけであるが,商業集積の規模や性格に見合ったテナントの選定は難しいといわざるを得ない.店舗の出店の精度の高い見極めを目指し,首都圏を対象に,出店密度やショップブランドのタイプと後背地の地域性の特徴を示す人口指標との関連について検証.考察する.

D-2-2 FOSS4Gを用いた全国商店街・商業地域の分析 [ PDF ]
 田村 賢哉・秋山 祐樹・藤本 悠・仙石 裕明・碓井 照子
経済産業省の商業統計立地環境特性編は,全国の商店街・商業地域を網羅し,商店街の盛衰を把握できる.さらにこの商業統計に地理座標を付与することで各商店街の地理的特性を検討する.本研究ではこれらの全国の商店街・商業地域について,FOSS4Gを用いた解析を行い, 売上額や店舗数から発展・衰退していると考えられる商店街の特徴や寄与している外部変数を統計的に考察する.

D-2-3 時間帯別人口を用いた購買確率推計に関する研究 [ PDF ]
 島崎 康信・関本 義秀・柴崎 亮介
本研究は,人の流れの断面データである時間帯別人口を用いて,購買確率の時間変化を推計する.推計方法には,リニアミキシングモデルを適用し,東京都の1kmメッシュ毎に,購買確率を推計する.
時間帯別人口データは,東京大学 空間情報科学研究センターの動線解析プラットフォームを利用して集計を行う.購買結果のデータには,平成11年度商業統計を用いる.

D-2-4 買物行動における滞在時間規定因の商業地間比較 [ PDF ]
 鈴木 英之・関本 義秀
店舗や商業集積において,買物行動時の滞在(回遊)時間が,個人属性や来店来街時刻,商品カテゴリー等により左右されることは既往の研究により知られている.本研究は,パーソントリップ調査データを用いて,様々な商業地間における滞在時間の規定因を生存時間分析を用いて比較する.特に中心地階層に基づいた郊外と都心の商業地比較や買物行動者の就業属性による違いを明らかにし,消費者の購買オケージョンに対応した商業施策について考察する.


D-3: 経済(3) 司会:河端 瑞貴

D-3-1 商業集積地における業種別店舗および事業所の営業時間情報と人の時空間分布情報の可視化 [ PDF ]
 岡本 裕紀・秋山 祐樹・仙石 裕明・柴崎 亮介
本研究では日本の代表的な商店街における各店舗・事業所の営業時間をweb情報より取得し、店舗・事業所の空間的分布と営業時間を組み合わせた時空間情報を可視化する手法を開発した。またその手法と携帯電話の基地局を利用した、人の時空間的な分布情報を組み合わせることで、1日の時間別および曜日別に営業している店舗・事業所と人の集積状況を観察できる環境を実現した。

D-3-2 テナントエージェントモデルによる商業地域の変化推定 [ PDF ]
 相田 哲宏・秋山 祐樹・柴崎 亮介
本研究では、テナントや建物のデータを用いて,テナントの開業・閉業等の行動をマルチエージェントシステムによりエージェントベースでモデル化し,それによって商業地域の変化の様子と将来の姿を推定するためのシミュレーションを開発した。その結果、テナント行動をモデル化することで商業地域の統計的分析ではわからないミクロな変化の様子を一定の精度で推定することができた。

D-3-3 ネットワークトポロジによる地価モデルを適用した固定資産税評価の試み [ PDF ]
 青木 和人・武田 幸司・矢野 桂司・中谷 友樹
固定資産税は,土地,家屋,償却資産の価格に応じて課税される市町村の安定的な基幹税である.その中でも,市町村内すべての土地価格を適正に算出することは難しい.そこで本研究では,地価形成の重要な要因であるが,これまで定量的測定が困難であった街路の配置と系統性に着目する.そして,本項目を示す変数として,コンピュータネットワークにおけるネットワークトポロジを適用した地価モデルを提案し,京都府宇治市の固定資産税評価への適用を試みる.

D-3-4 不動産取引事例情報に基づく取引位置・価格水準の時空間集積の抽出 [ PDF ]
 渡邉 拓也・井上 亮
不動産市場の透明性向上のために,現在,公的地価指標と取引価格情報の整備・公開が進んでいるが,いずれからも限られた情報しか得られない.また,両者の比較情報を活用した市場動向の地域差や変遷の抽出は,これまで試みられていない.
本研究は,時空間の点分布分析手法である「時空間スキャン統計(Kulldorff et al.,1998など)」を不動産取引事例情報に適用し,東京23区の最近10年間における取引発生や価格水準に関する集積の空間的・時間的広がりを明らかにした.

D-3-5 固定資産税路線価の検証作業におけるKriging手法の利用可能性について [ PDF ]
 李 勇鶴・青木 和人・武田 幸司・入江 俊行・武田 剛・古一 隆行・佐藤 俊明
固定資産税路線価(以下,路線価)の検証作業では全ての路線について価格のバランスを確認する必要がある.しかし,この確認の際,現行手法では路線価の設定が適切ではない可能性のある地点(以下,不適切地点)の抽出作業を人の感覚に頼って行うことが多く,その信頼性と効率性が問われる.そこで,本研究ではクリギング手法を用いて,標準宅地の鑑定価格を基に路線価の内挿を行い,その内挿価格と既存の路線価格を比較することにより,不適切地点の抽出作業の信頼性と効率性の向上を試みた.


D-4: 移動・経路探索 司会:三浦 英俊

D-4-1 GPS携帯電話のオートログを利用した商業集積地における回遊行動の分析 [ PDF ]
 仙石 裕明・秋山 祐樹・柴崎 亮介
商業集積地には多様な購買活動パターンが複合的に存在し、その総和によって成立している。しかし、実際に消費者の回遊行動を継続的かつ詳細に捉える方法論は確立されておらず、明らかにされていない。本研究はGPS携帯電話のオートログを用いて、商業集積地における消費者の回遊行動を分析し、その特性を明らかにすることを目的としている。

D-4-2 Eco Path Finder for Mobile GIS Users [ PDF ]
 コ コ ルウィン・村山 祐司
Along with advances in modern wireless communication, Internet technologies, and mobile computational devices, nowadays, GIS goes everywhere, desktop to laptop to netbook or smart phone. The increasing popularity of the Internet and user-friendly web based GIS applications such as Google Maps/Earth and Microsoft Bing Maps Platform have made GIS an integral part of life today for finding the nearest facilities, driving routes and so on. However, choosing an eco-friendly walking route is a big challenge for local residents because of the lack of GIS analytical functions and environmental data available online. Although analysis of route paths has been widely used in GIS applications, the integration of green factors with the analysis of the route path is still lacking in the GIS arena. In this paper, we will present an integrated methodology for identifying an eco-friendly walking routes by providing web-based GIS analytical functions using Tsukuba City in Japan as a case study. This web-based program “Eco Smart Walker” enables mobile GIS users to find the eco-friendly walking route between their multi-stops trip using smart phone or netbook computer through Wi-Fi Internet access.

D-4-3 巡回セールスマン問題の解法を取り入れた即時経路探索による現地調査支援システムの開発 [ PDF ]
 杉浦 史門・中村 和彦・福本 塁・中山 悠
調査時間を短縮するため,調査の進捗に応じて即時経路探索を行い,複数人同時調査ができる現地調査支援システムを開発中である.経路探索機能が最近隣の調査地点を順次求める貪欲法に依っていたため,全体として遠回りになることがある点が課題であった.本稿では,一部に巡回セールスマン問題の解法を取り入れて,全体の経路長の短縮を図るよう改善した.開発されたシステムは実証実験により,その有効性が示された.

D-4-4 鉄道網を対象としたモバイル・エゴセントリック・ルート・ブラウザの提案 [ PDF ]
 有川 正俊・吉村 大希・木實 新一・藤田 秀之
ITの出現・普及によりダイナミックな地図表現が可能となり、地図の個人化が進みつつある。自分位置を中心にしたり、進行方向を上向きにするエゴセントリック地図は、視覚伝達性が高く、実世界との空間マッチングが取り易いという点で、モバイルユーザ環境の標準表現となっている。本論文では、鉄道網を対象に、乗換を含むルートを直線状に表現する、線図形の単純化を基本にした新しいエゴセントリック地図表現を提案し、実装を通してその有効性を検証する。


D-5: ナビゲーション 司会:後藤 寛

D-5-1 観光歩行ナビゲーションにおける目的地の位置情報提示方法に関する研究 [ PDF ]
 髙橋 一紀・ 石川 徹
近年のスマートフォンの普及により,携帯端末を用いた歩行者ナビゲーションがより身近になっている.観光においては,目的地までの誘導だけでなく,楽しめる案内も重要と考えられ,有効な歩行支援の方法を考えることが必要である.本研究では,最短経路表示および目的地への方向表示という2種類の情報提示法を紙地図と比較し,歩行経路や周辺記憶に与える影響について,利用者の属性(方向感覚)も考慮に入れながら分析した.

D-5-2 道路網上におけるC-OSR探索法 [ PDF ]
 西潟 耕治・Htoo Htoo・大沢 裕・曽根原 登
例えば,銀行,レストラン,映画館をこの順番でたどり最終目的地に達する最短経路を求める演算はOSR(optimal sequenced route)探索と呼ばれる.本研究では,あるOSR経路が求まった後,移動体が指定を無視した移動を行ったとき,逐次最適なOSRをコスト少なく再計算する探索をC-OSR(continuous OSR)探索と名付け,それを効率的に実行する方式を提案する.

D-5-3 商品位置を元にした屋内ナビゲーションの開発 [ PDF ]
 熊谷 潤・松原 剛・日野 智至・柴崎 亮介
本研究では,商品に位置情報を付加することによる商品ベースの屋内ナビゲーションシステムに関する研究を行うものである.具体的には,商品に位置情報の付加を行うための地理情報データベースの整備,複合商業施設内の商品を横断的に検索できる商品検索システム,Wi-Fi測位による現在地から選択した商品を扱う店舗までの最短経路をフロアマップ上に表示する屋内ナビゲーションシステムを開発した.商業施設内で被験者による実験を行い,本システムの評価を行った.

D-5-4 目印ネットワークを使った新しい案内サービスの実現 [ PDF ]
 尾崎 隼一・政木 英一・田端 謙一
従来の案内サービスは,“地図上で位置を特定できない地域”や“地図が読めない人”へのサポートが十分とは言い難い.筆者らは,地図の代わりに,屋内外に存在する目印に着目し,それら相互の視認性をネットワークデータ化することで,測位精度や空間認識能力を補う案内サービスの実現手法を検討した.本研究では,測位精度の確保が難しく,視界が狭くて迷いやすい屋内空間にこれを適用し,目印による案内の可能性を検証した.


D-6: 交通・ネットワーク 司会:大沢 裕

D-6-1 プローブタクシーデータによる自動車旅行時間のばらつきの時空間分布分析 [ PDF ]
 三浦 英俊
本研究は,名古屋地域を走行したプローブタクシーデータを用いて,自動車の旅行時間のばらつきの地理分布と時間分布について述べる.3つの仮説を設定し,タクシープローブデータからそれぞれ検証する.仮説1:「旅行時間が長いほど旅行時間のばらつきは大きい」.仮説2:「距離が長いほど旅行時間のばらつきは大きい」.仮説3:「都心に近いほど旅行時間のばらつきは大きい」.検証の結果,仮説1は一部の路線について成り立ち,仮説2と仮説3は深夜時間帯を除けばおおよそ成立すると言えることが分かった.

D-6-2 複雑ネットワーク分析手法による道路網の分析 [ PDF ]
 池田 哲夫・斉藤 和巳・武藤 伸明・伏見 卓恭
インターネット関係や人間関係ネットワークなどの様々な複雑ネットワークの分析手法が盛んに研究されている.本研究においては,現実の道路網に複雑ネットワーク分析手法を適用し,新たな知見を得ることを狙う.研究の手始めとして,媒介中心性,近接中心性,次数中心性,Katz 中心性などの中心性概念を用いて,静岡市道路網の分析を行い,中心性概念の有効性,中心性概念を用いることによって得られる知見を明らかにする.

D-6-3 首都圏郊外におけるバス交通網の成立条件 [ PDF ]
 恵藤 拓也・後藤 寛
今後大都市圏でも人口減少社会が到来する中,都市インフラを含めた地域サービスの水準については地域間での競争が激しくなるためいっそうの向上が求められる.地域交通サービスの水準についても,需要の見込まれる地域についてはそれに見合ったサービスの提供が求められる.このような視点から,横浜市郊外を対象に乗合バスだけでは需要に応えきれない地域を適切に抽出し,中量交通の建設可能性も視野に入れながら実態を検証する.

D-6-4 東京23区における高齢者の都市内移動について [ PDF ]
 李 召熙・小木戸 亮・栗原 拓也・河端 瑞貴・高橋 孝明
既存の社会・交通システムを改善して高齢者のモビリティを確保することが重要な課題になっている.本研究では,アンケート調査(2011年2月実施)の結果を基にして,東京23区における高齢者の都市内移動の実態を明らかにする.具体的には,非高齢者グループと高齢者グループに分けて,外出目的別移動状況(利用交通手段,所要時間,外出頻度等)の比較を行う.また, GISを活用してその状況の視覚化を行い,地域別の差異を明確にする.

D-6-5 運行シミュレーションによるデマンド型交通システムの適切な運行形式に関する研究 ~茨城県常総市を例として~ [ PDF ]
 長谷川 大輔・鈴木 勉
本研究では,デマンド型交通の適切な運行形式を見いだすことを目的として,まず全国のデマンド型交通導入自治体の把握とその統計分析を行う.本研究で取り上げる導入例として,茨城県常総市で運行されている予約型乗合交通「ふれあい号」の特徴を運行実績などをもとに把握した上で,経路データから得たODパターンを用いて運行シミュレーションを行い,需要の密度・パターンや車両数の変化による利用者のサービスレベルへの影響を検証し,それらの条件に適した運行形式を明らかにすることを目的とする.


D-7: 環境・心理 司会:猪八重 拓郎

D-7-1 鉄道駅と周辺の都市空間のイメージ [ PDF ]
 野間田 享平・田中 一成・吉川 眞
駅は周辺都市のイメージを構成するランドマークとしての知名度を持ち,都市形成に多大な影響を与えている.本研究では駅空間の情報を統計的に解析することで駅の空間構成を導出する.また,都市に反映されている駅の影響要素を抽出することで,駅空間と駅の影響力のバランスを把握し,また各対象駅間で比較・分析することを目的としている.空間情報技術を用いることで,駅を中心とした都市空間と駅空間の関係をみいだいした.

D-7-2 アクセスマップから描く渋谷の空間認識 [ PDF ]
 鈴木 健太
本研究では,飲食店ホームページに掲載されたアクセスマップを収集,分析することで人々が渋谷の繁華街をどのように認識しているかを描く.アクセスマップは制作者および利用者の空間認識を反映し,現実空間を総描して描かれたものである.掲載情報を,GISを用いて整理し可視化することにより,渋谷の空間を理解する上で重要となる場所や地物を地図上に描くことができた.アクセスマップは,その情報を再構成し可視化することで,人々の空間認識に言及できる有用な素材となりうる.

D-7-3 情報サインの連続性による空間分析 [ PDF ]
 山下 和英・田中 一成・吉川 眞
サインは,複雑な構造を持つ都市部の鉄道駅において,歩行者に移動の手掛かりとなる情報を伝える重要な役割を果たしている.本研究では,サインの標示内容や色,相対的な位置関係などから情報の連続性がもたらされると考え,対象地の現状を解析することで,サインのつながりによる空間の特性を明らかにする.また,サインにおける複数の要素を総合的に把握することにより,歩行者が安心する情報空間を明確化する.

D-7-4 都市内を移動し「友人と会う」行動の心理的サポートとしての可能性 [ PDF ]
 刀根 令子
2011年に実施した日常の人付き合いに関する調査データを用い,東京都市圏居住者の人付き合いのための都市内(間)移動行動と,現在の住環境や生活への満足度,将来の住み替え意向等との関係を分析する.様々な情報通信手段が発達し,移動することなしに遠隔地の人とも情報をやり取りできる現代都市において,空間的に移動し物理的に「会う」という行動が,都市居住者の心理的サポートとしていかに機能しうるかについて基礎的知見を報告する.

D-7-5 経路選択における心理的評価軸と注視対象に関する研究―三鷹駅周辺でのさまよい行動実験― [ PDF ]
 羽室 早瑛・伊藤 史子・小林 純
本研究は,さまよい行動実験を行い,個人の経路選択に対する心理的評価と,目視対象の分析を通じて,経路選択の要因となる都市要素を探ることを目的とする.ここでは,さまよい行動を,目的地を定めずに見知らぬ都市内を自由に歩くことと定義する.分析により,経路選択や景観評価に対する個人の軸が存在することや,視覚から得る情報について,注視しやすい項目の時間・回数に関する傾向が明らかとなった.


E-1: 自然・環境(1) 司会:小口 高

E-1-1 ベトナム・ハノイの3次元モデル構築 [ PDF ]
 米澤 剛・柴山 守・ベンカテッシュ ラガワン
本研究は,これまで歴史学的視点を中心に考えられてきたハノイの都市形成・発展論を自然科学的手法や結果も考慮しながら明らかにすることを目的としている.具体的には,ハノイという都市地域を「地下」・「地表」・「地上」の情報で構成する3次元空間として捉え,それぞれが相互に作用するような基盤データの構築を目指す.

E-1-2 かめおかグリーンマップの作成 -里道ネットワークが結ぶ歴史・自然・暮らし・水辺- [ PDF ]
 原 雄一・片山 篤
グリーンマップとは,1992年から始まった世界共通のアイコン(絵文字)と地域独自のアイコンを用いたマップを通じて,地域の文化や環境の共有化を図るためのツールである.現在までに世界55ヶ国400都市,日本では80以上の都市でマップづくりが行われている.本研究で作成した「かめおかグリーンマップ」は,先人が築いた里道空間を明らかにし,里道が結ぶ亀岡の歴史・自然・暮らし,水辺の分布状況及びその価値の共有化を図るものである.

E-1-3 インターネットから利用可能な汎用現地調査支援システム [ PDF ]
 中山 かなえ・中村 和彦・杉浦 史門・齋藤 仁・福本 塁・中山 悠
筆者らはこれまでに,Open Cafe Systemを利用した現地調査支援システム(FSAS)を開発し,自然環境分野において,現地調査の煩雑性を軽減できることを示した.そこで本発表では,現地調査データの共有方法などFSASを改良し,一般向けに構築した公開版のシステムに関して述べる.さらに,スマートフォンなどの携帯端末からFSASを利用するためのアプリケーション開発も行い,簡易にFSASを利用することを可能とした.

E-1-4 種々の制約条件を考慮した再生可能エネルギー導入ポテンシャルの推計 [ PDF ]
 山田 秀之・立川 裕隆・平塚 二朗・工藤 俊祐・山崎 智雄・永井 大介・水谷 義昭・廣永 茂雄・松永 義徳・宮原 智哉・赤松 宏典
温室効果ガス削減のため再生可能エネルギー導入ポテンシャルの分析が求められている.そこで本研究では環境省の調査業務として,全国の再生可能エネルギー(風力,中小水力,地熱発電)の導入ポテンシャルを解析した.平均風速や河川流量等の基礎的データ(論理的に推計される資源量)と,土地利用,法規制,居住地からの距離等の制約要因に関するデータをGIS上で分析し,全国の導入ポテンシャルの分布を地図上に視覚的に示した.

E-1-5 空間的に連続した透水面の規模と気温との関連性 [ PDF ]
 熊谷 樹一郎・中島 善彰・植松 恒・岡本 竜郎・角間 基啓
ヒートアイランド対策として,緑地などの透水面の活用が期待されている.透水面による気温の低減効果は,広域的な観点からは透水面が空間的に集積・連続する領域ほど高いことが指摘されている.一方で,冷却効果は透水面の規模に依存することが明らかとなっている.本研究では,精緻な土地被覆データを基に,広域的な観点より透水面分布の規模に応じて空間的な連続箇所を抽出した.さらに,気象観測データを用いて,抽出箇所と冷却効果との関連性を検証した.


E-2: 自然・環境(2) 司会:齋藤 仁

E-2-1 地球温暖化が野菜生産地の季節性に与える影響 [ PDF ]
 大谷 万里絵
本研究は,地球温暖化に伴う気候変動が市場への野菜の安定供給におよぼす影響を解明することを目的とした.GISを援用した解析結果から,キャベツの主要産地が季節によって異なるという産地の移動パターンの実態が明らかになった.また,生産地の気象要素に準拠した流通パターンの説明が可能であることもわかった.以上の分析から,地球温暖化による気温上昇によって,現在の栽培地がそのまま継続すれば,栽培期の移動が予測される.

E-2-2 GAP解析による亀山市におけるニホンザルの生息適地モデリング [ PDF ]
 土居 理雅・サンガ・ンゴイ・カザディ
猿害が社会問題となって久しいが,なぜ被害は起きるのか,サルの環境要求は何であるのかを明らかにするためには生息環境の解析が不可欠である.本研究では温量指数・植生・標高等をGISを用いて多角的に捉えることで生態系という網目のシステムの一部であるサルの生息環境をモデリングし生息適地を抽出した.生物多様性の高い地域はどこかを把握し,重点的に保全すべき地域の効果的な評価は日本ではまだ馴染みの少ないGAP解析によって可能となった

E-2-3 空中写真を用いた湿原におけるエゾシカの生息痕跡の抽出と評価 [ PDF ]
 高田 雅之・冨士田 裕子・村松 弘規・橋田 金重
近年のエゾシカの急激な増加に伴い自然植生への影響が懸念されている.そこで北海道釧路湿原及びサロベツ湿原を対象に,多時期の空中写真判読によるシカ道の抽出を試みるとともに,抽出されたシカ道の時系列変化及び空間分布について分析した.その結果,シカ道が近年の増加傾向が著しいことが明らかになったとともに,釧路湿原では河川の距離に応じた密度変化が認められ,またサロベツ湿原では周辺環境との関係に応じた移動方向が示された.

E-2-4 知床半島沿岸域におけるオオワシ・オジロワシ分布と海氷分布の関係 [ PDF ]
 松本 経・舘山 一孝・高橋 修平・榎本 浩之・小野 宏治・島谷 健一郎
冬季に海氷が到来する北海道知床半島ではオオワシとオジロワシが観察されるが,海氷の分布と越冬個体数の関係はこれまでのところ明らかになっていない.本研究では冬季に知床半島海岸部を自動車で移動しながら目視観察して両種の位置を記録し,同時期の海氷分布も調べた.その結果,海氷の多かった年では,少ない年にくらべて個体数が多かった.海氷の接岸は沿岸域における両種の越冬にとって重要な要因かもしれない.


E-3: 自然・環境(3) 司会:高田 雅之

E-3-1 総合的なヒンドゥークシー・ヒマラヤの氷河湖決壊洪水の対応方策の検討 [ PDF ]
 福井 弘道
地球の温暖化により氷河が後退し,その末端に氷河湖が形成され,将来その決壊洪水が危惧されている.本研究は,ヒンドゥークシー・ヒマラヤを事例にして,最新のリモートセンシング等による空間データ,空間情報科学および情報通信技術を活用した,総合的な対応方策について検討する.さらに早期警戒システムの実装などの事例をふまえて,現在UN-ISDRなどと検討中の国際的なプロジェクトの必要性についても言及する.

E-3-2 Decision-tree modelを用いた斜面崩壊の発生と地形・地質との関係の解析 -台湾:Shihmen Reservoir Watershedと日本:赤石山脈を対象として- [ PDF ]
 齋藤 仁・Kang-Tsung Chang・小口 高
本研究では,台湾のShihmen Reservoir Watershedと日本の赤石山脈を対象とし,データマイニングの一つであるDecision-tree modelを用いて,斜面崩壊の発生と地形・地質との関係の解析とその比較を行った.Decision-tree modelは,斜面崩壊の発生に関する重要な素因を順位づけて明示すことができる.解析の結果,台湾と日本におけるDecision-tree modelを比較したところ,どちらも斜面の傾斜角29°~35°が重要であることが示された.また,Decision-tree modelにより斜面崩壊が発生しやすいと推定された場所では,その後も斜面崩壊が発生していたことが実証的に示された.

E-3-3 東日本大震災の津波浸水域の土地利用と地形のGIS解析 [ PDF ]
 小荒井 衛・岡谷 隆基・中埜 貴元・神谷 泉
東日本大震災の津波浸水域について,海岸線から1km毎にバッファを発生させて,国土数値情報の100mメッシュ土地利用データ,土地条件図の地形分類情報,地震後の航空レーザ測量による詳細地形データ(DEM)等とGIS上でオーバレイ解析を行い,津波被害の状況と地形や土地利用との関連性の解析を行った結果を報告する.

E-3-4 琵琶湖淀川流域における流域診断手法に関する研究-環境負荷の可視化指標の構築を通じて- [ PDF ]
 片山 篤・原 雄一
本研究では琵琶湖淀川流域を対象とし,流域診断のための環境負荷の可視化指標の構築を試みた.流域の基本要素である物質(水質汚濁),水(水害リスク),熱(熱汚染)の3つの指標に着眼し,環境負荷を多様な空間分布で表現できる10分の1地域メッシュ(約100m)で構築した.3つの指標から総合的な流域診断を行い,その結果を可視化することで,琵琶湖淀川流域における環境の脆弱性の特性分布を表現することができた.


E-4: 歴史・考古 司会:近藤 康久

E-4-1 岐阜県旧徳山村における言語動態についての空間的検討 [ PDF ]
 小野原 彩香
徳山村にはかつて8つの集落が存在し,そのうちの戸入,塚集落については,方言研究の観点において特異的な様相を示すことが明らかとなっている.本研究では,この方言の特異性がどのような要因によって引き起こされたのかを探るために,集落内の可住地域における人口密度,集落間の交通状況,集落ごとに異なる慣習,行事といった観点からネットワーク分析,対応分析といった数理的手法にて分析を行い,これらの関係を明らかにする.

E-4-2 日本古代史における移動コスト分析のシミュレーション結果とGPSを活用した実地データの比較検討 - 藤原仲麻呂の乱における東山道と田原道の比較実験から [ PDF ]
 清野 陽一・金田 明大
本研究では,各種文献史料に,藤原仲麻呂及び追討する官軍がどのルートを通ったかの記述が残る,藤原仲麻呂の乱における勢多唐橋をめぐる攻防を題材に,実際の当該エリアの地形データを用いたコンピュータシミュレーションによるそれぞれのルートの移動コスト分析と,実際に当該ルートを歩行して得たGPSログを元に解析したデータとの比較検討を行い,比較結果から,既存の移動コスト分析のパラメータの再検討と,日本古代における移動コストの特質について考察する.

E-4-3 絵図の判読に基づく近世なにわの空間復元 [ PDF ]
 石田 圭太・吉川 眞・田中 一成
景観デザインでは,景観の歴史的変遷を把握することが都市の未来像把握につながる重要な分析の一つとなっている.本研究では,過去の都市景観を蓋然性高く明らかにすることを目的に,空間情報技術を用いて「なにわ」の空間復元を試みた.具体的には,錦絵や浮世絵などの史料を収集・整理して,「なにわ」の名所を把握する.次に史料を空間的に解読して三次元都市モデルを構築し,現代との比較により変遷景観の分析・把握を試みている.

E-4-4 遺構情報モデルに基づくデータ取得と発掘調査プロセスの整合性 [ PDF ]
 村尾 吉章・碓井 照子・森本 晋・清水 啓治・清野 陽一・藤本 悠・玉置 三紀夫
発掘調査で得られる遺構情報は,遺構情報モデルに基づいて整理・保管することにより個々の地物としての管理や,統計・分析処理が可能となり,今後の考古学研究に新しい手法をもたらす.一方,このモデルに基づいたデータを既成の遺構図から作成するのは非効率な情報化作業を実施することになる.そこで,本稿では,発掘調査の作業工程と遺構情報モデルとの整合性を確保し,より効率良くモデルベースのデータ取得を実現するための方策を検討する.

E-4-5 昭和2年『京都市明細図』のGISデータベースの構築 [ PDF ]
 矢野 桂司・赤石 直美・瀬戸 寿一・福島 幸宏
本発表は,2010年12月に京都府立総合資料館で一般公開された『京都市明細図』を取り上げる.当地図は昭和2年に刊行され,縮尺1:1200の火災保険図の一種と考えられる(計291枚).刊行後昭和26年まで加筆が行われ,建物毎に階数や用途など詳細に記されているため,京都の近代史研究において非常に価値があると考えられる.そこで発表者らは,当地図をデジタル化・GISデータ化し,近代末期京都の都市構造を記載内容から考察した.


E-5: 教育 司会:矢野 桂司

E-5-1 アカデミック地域情報サポーターズクラブ~地域の情報資産を守り活性化する研究者ネットワーク [ PDF ]
 関本 義秀・畑山 満則
これまで地域の基礎となる情報あるいはDBは主に県や市町村によって構築・維持・運営されてきたが,近年の広まる業務範囲や財政難あるいは人材不足などにより,行政単独で維持していくことは容易でない.一方で大学の研究者に対しても,純粋な研究活動だけでなく,これらの地域の課題を共有し,支援する地域貢献活動も求められるようになってきている.しかし,こうした活動は,日常の人的ネットワークや他地域とのノウハウの共有があってこそ機能することが多い.そこで本研究では大学の研究者を対象として,都道府県レベルで自律的に地域情報の維持管理をサポートする枠組を提示する.

E-5-2 河川環境調査におけるGISの活用 [ PDF ]
 佐藤 昇
都市域では,なかなか生の自然を観察する機会が少ない.そのような環境でも河川にはまだ多くの自然が残っている.(財)河川環境管理財団の支援を受けて,大阪府内の小・中・高等学校の児童生徒が河川環境調査を行った.水質調査を中心とするそれらの調査結果をグーグル・マップやカシミール3Dなど使用してまとめる試みを行った.GISの活用は,河川環境の季節変化や流域による違いなどを視覚的に捉えることができ教育には有用であると考えられる.

E-5-3 Personal LBSを用いたGIS教育カリキュラムの設計と実践 [ PDF ]
 鍛治 秀紀・有川 正俊・鶴岡 謙一・岡部 篤行
われわれは,だれでも自由に簡単にジオメディアを作成,発信できる枠組みとして,パーソナルLBS(Location Based Service)プラットフォーム”pTalk”の研究開発を行って来た.このpTalkを利用しLBSコンテンツを設計・制作する演習を計画し,実際に大学および大学院において実施した.本論文ではこの演習の意義,内容を体系化し,実施結果を報告する.


E-6: 可視化 司会:村尾 吉章

E-6-1 観光ポテンシャルの可視化によるスマートフォン向けのシンプルな観光情報サービス [ PDF ]
 倉田 陽平
スマートフォン向けの観光情報サービスとして,観光地内の見所ポテンシャルを地図上に表示することにより,文字情報に頼ることなく,旅行者の気ままな散策を支援するシンプルな案内ツールを開発した.観光地内の見所ポテンシャルは,インターネットの写真掲示板上に投稿された旅行写真の撮影位置分布より導出した.本発表ではこのツールの概要・設計思想と,モニターユーザーによる評価実験の結果とを報告する.

E-6-2 Q&Aサイトを用いた地域に対する関心の推移の可視化 [ PDF ]
 藤田 秀之・柴崎 真理子・木實 新一・有川 正俊
ネットワーク上には地理空間に関連する情報が大量に蓄積されているが,一般的には,それらの情報がどのようなユーザの要求・関心に基づいて生成されたかは明らかでない.しかしながら,Q&Aサイトに投稿される“地域”に関する質問および回答は対象地域に対するユーザの要求・関心をより直接的に反映している.そこで本稿では,代表的なQ&AサイトであるYahoo!知恵袋を対象に,東日本大震災被災地域に関する質問・回答を例に,その内容を地図上に可視化し,ユーザの要求・関心の推移を明らかにする枠組みを体系化する.

E-6-3 Twitterメッシュデータ収集・視覚化システム [ PDF ]
 藤田 秀之
モバイル・ソーシャルメディアのデータは,人々の行動や地域の状態を分析するための新たな情報源として期待されている.本研究では,Twitterのつぶやき(tweet)データを,標準地域メッシュ単位に集約し,分散環境で収集するシステムを構築した.収集方法を比較検討し,一般的手法の数十倍のデータ数取得を実現した.加えて,濃淡地図のアニメーションや,メッシュ単位の時系列グラフ表示等により,tweet数の日・時間・曜日別比較や,メッシュ間比較を行う環境を構築した.

E-6-4 MMSデータの統合可視化システム [ PDF ]
 藤内 紀之・荒木 俊輔・硴崎 賢一
モービルマッピングシステム(MMS)は,道路情報を従来よりも高速かつ高密度で取得できる.しかしながら,データを道路管理等の業務に用いるためには,大量のデータを一括して効率よく扱うことや,異なる種類のデータを統合した上で,業務に求められる形式で表示できることが必要となり,従来の3次元点群の可視化システムでは十分な支援を行えないという問題がある.本稿では,このような問題を解決するMMS用可視化システムについて報告する.

E-6-5 次世代の都市情報サービスの実現に向けたコロケーションネットワークの可視化 [ PDF ]
 木實 新一
人々が都市空間を移動することによって,場所を介した人のつながり(co-presence)と,人を介した場所のつながり(Overlapping)が同時に生成される.本稿では,コロケーションネットワークと呼ばれるモデルを用いてこのようなつながりを表現し,コンテクストアウェアサービスを実現する手法について議論する.首都圏の人の流れを記録したデータセットにこの手法を適用し,次世代のコンテクストアウェアサービスの可能性を議論する.


E-7: 景観 司会:大佛 俊泰

E-7-1 京路地の抽出と空間構成の把握 [ PDF ]
 高岡 光太朗・吉川 眞・田中 一成
歴史・観光都市の京都には,寺社仏閣,町家,日本酒,伝統工芸,祇園祭など,有形・無形それぞれに趣のあるさまざまな観光要素であふれかえっている.とくに近年では,路地空間の趣が評価され,京都の新たな魅力として観光要素の一つとなった観がある.本研究は,観光要素が多く集積する京都市の中心市街地である上京・中京・下京・東山区を対象に,趣のある路地の抽出とその空間構成について把握・分析を試みている.

E-7-2 キャンパスGISの構築―生活環境の向上を目指して― [ PDF ]
 杉野 弘明・橋本 操・Ko Ko LWIN・村山 祐司
生活環境に関するデータを統合,蓄積,共有,分析,公開するための試みとして,筑波大学を事例にキャンパス環境GISを試作し,駐輪場や街灯,AED設置場所など大学の各組織で個別管理されていたデータと,不法駐輪や点字ブロック,抜け道など自ら取得したデータを組み合わせたWebGISを構築した.

E-7-3 視覚特性からみた河川景観 [ PDF ]
 成谷 博光・田中 一成・吉川 眞
都市とともに変化を遂げてきた河川は今後も都市の構成に大きな役割を担い,景観面においては水の性質により,多様な視覚情報が期待される.しかし,景観内における具体的な効果は不明な点も多い.そこで本研究では,河川景観の魅力となる要因を明らかにし,その関係をみいだすことを目的とする.具体的には水面の反射と動きに着目し,画像解析ソフトや地理情報システムを用いて河川景観の分析・評価を試みている.

E-7-4 ネットワーク空間に基づく景観資源の発見 [ PDF ]
 中嶋 俊輔・吉川 眞・田中 一成
人びとの行動には常に移動が伴い,その手段には, 徒歩,自転車,自動車,鉄道などさまざまある.したがって,同じ対象であっても多様なシークエンス(経路と手段)を考慮することで新たな景観の発見に繋がる.本研究では,ネットワーク上の多様なシークエンスに着目した新たな景観資源の発見・提案を試みている.まず都市間ネットワークに着目し,空間情報技術を活用することにより,観光に伴う移動を考慮した景観の抽出を試みている.


F-1: データ精度(1) 司会:古藤 浩

F-1-1 Verification of robust regression approach in land use classification without ground data: a case of terraced paddy development in Sapa, Vietnam [ PDF ]
 磯田 弦・HOANG Thi Thu Huong・ NGUYEN An Thinh・金 木斗哲
For past land use classification of satellite images where ground data does not exist, we propose the application of robust logistic regression using land use data of irrelevant date as training data. To verify this approach, we conducted field survey at Sapa, Vietnam asking farmers when and where they developed their terraced paddy field, and the result is used as test data for verification.

F-1-2 サーフェスモデルによる町丁字別人口の面補間 [ PDF ]
 小西 純・関根 智子・高阪 宏行
国勢調査の小地域集計結果による人口の時系列比較は,集計の地域単位が変化するため容易ではない.比較の手法として面補間があり,その一手法として人口重心からグリッド上の人口を推定するサーフェスモデルと,それを応用した地区制約サーフェスモデルがある.本稿では,東京都区部において平成17年国勢調査の町丁・字等別集計データを基に,これらのモデルを利用して100mグリッド上の人口を推定し,時系列の比較可能性について考察する.

F-1-3 空間的に連続なデータのための固有ベクトル空間フィルタリングの拡張 [ PDF ]
 村上 大輔
空間的相関を考慮する新たな手法に固有ベクトル空間フィルタリングがある.同手法は実用性が高く,今後,幅広い適用が期待できる.しかしながら,従来の固有ベクトル空間フィルタリングは空間的に離散に観測されるデータをモデル化する手法であり,空間的に連続に観測可能なデータに適用することは難しい.そこで本研究では,固有ベクトル空間フィルタリングの連続空間に拡張した.また,空間統計学の手法であるKrigingとの実証的比較分析を行うことで,その有用性を確認した.


F-2: データ精度(2) 司会:高阪 宏行

F-2-1 地理空間情報における品質要素の役割 [ PDF ]
 平田 更一
1994年から始まった地理情報の国際規格策定活動も,2011年最も所期の段階から検討が始まったQualityの見直しが終了して一段落を迎えた.この間,品質要素の考え方も変化し,最終的なDraftにはUsabilityを採用した.この品質要素の機能と捉え方の変化を通じて,地理空間情報の新たな時代が始まったと言えよう.

F-2-2 OpenStreetMapのデータ品質が時空間内挿の精度に与える影響 [ PDF ]
 渡邉 淳人・関本 義秀・中村 敏和・柴崎 亮介
都市内での人の流れを把握するために,我々が行っている時空間内挿手法を,グローバルに展開する際には,ネットワークデータについてもグローバルに存在するOpenStreetMap(以下,OSM)を使うことが考えられる.しかし,OSMは自律分散的に整備されるため,必ずしもトポロジー構造が保持されているとは限らず,経路を探索する際に影響が出る可能性がある.そこで本研究では,OSMのネットワークデータの品質が時空間内挿にどのような影響を与えるかを分析した.

F-2-3 日本全土の商業統計ポイントデータの開発と商業集積地域ポリゴンデータの信頼性検証 [ PDF ]
 秋山 祐樹・仙石 裕明・田村 賢哉・柴崎 亮介
我々はこれまでにデジタル電話帳に独自の空間処理を施すことにより,日本全土の商業地域の位置,形状,規模を把握できる新しいデータセットの開発をおこなってきた.本研究では本データの信頼性を明らかにするために,商業統計に収録されている全国の商業集積地区に住所情報を付与しアドレスマッチングを行うことで商業集積地区ポイントデータを開発した.さらに両データの位置と規模を突き合わせることにより,我々のデータの信頼性を全国規模で検証した.

F-2-4 規模の異なる地域群の人口推計での誤差評価 [ PDF ]
 古藤 浩
地理的なデータでの推計では条件が時代と共に変化していくので,少ない時点数でもできるだけ新しいデータを使うことが望まれよう.一方,地理的なデータはたくさんの地点から得ることができるので,適切な空間的データの連携ができれば推計精度の向上等に役立つと考えられる.
本研究では日本の県単位人口からの人口推計を対象として誤差をどのように見積もることができるかを議論する.同じ誤差人数でも人口が多い県と少ない県では意味が異なることに注目し,分析のための「基本単位」という概念を導入する.そして,規模が様々な複数地域のデータから誤差の共通傾向を導き分析した結果を示す.


F-3: GIS理論 司会:平田 更一

F-3-1 ネットワークVoronoi図のマテリアライズ化に関する一考察 [ PDF ]
 橋本 知宜・Htoo Htoo・大沢 裕・曽根原 登
道路ネットワーク上での距離に基づく各種検索を高速に実行する方式の一つにネットワーク・ボロノイ図の利用がある.しかし,この構造の実装法は多様であり,それぞれに得失がある.本稿では,1つのボロノイポリゴン内の道路網の隣接リストを表現するための新しい方式を提案する.方式の基本は,各交差点から全ての境界点を目的地とする際に,その最短路上で次にたどる交差点を記述するものである.本稿では,方式を提案し,実データを用いた実験により方式を評価する.

F-3-2 地物の状態遷移構造と地物間の時間関係 [ PDF ]
 太田 守重・倉田 陽平
本発表の目的は,地理空間中で生起消滅する地物の状態遷移の構造を提案し,さらにその構造を用いて,地物間の時間関係の体系を補強することである.変化するオブジェクトに関する研究は1980年代から行われてきたが,Hornsby (2000) は,IDの変化を伴うオブジェクトの状態遷移を通じて,非線形の場合を含む時間関係を体系化しようとした.太田・倉田 (2010)はその検討を通じて太田(2007)の提案を検証したが,ここでは,より一般的な状態遷移構造を提案し,時間関係の体系を再検証する.

F-3-3 グリッド・サンプリングによる建物群配置評価に関する基礎的研究 [ PDF ]
 寺木 彰浩・阪田 知彦
本研究は既成市街地内に複数の建物がある場合本研究は,既成市街地内に複数の建物がある場合にその配置に関する分析を行うことを目的とするグリッド・サンプリングという手法を提案するものである.建物ポリゴンの中に包含される格子点の数を統計的処理することでその特性を把握しようとするもので,従来固定的に扱われていた格子の大きさをダイナミックに変えるところに特徴がある.,その配置に関する分析を行うことを目的としている.

F-3-4 移動する点に対するラベル配置問題 [ PDF ]
 清家 陽佑・今井 桂子
航空管制システムや拡張現実(AR)などにおいて, 注記対象が動き, それに対し文字情報(ラベル)を配置することを考える. このとき, 読みやすさの観点から, ラベルは重ならず, なめらかに動くことが望まれる. また, ラベルを高速に配置する手法が必要である. 本研究では, これらを考慮し, 移動する点に対してラベルを配置する近傍探索を用いたアルゴリズムを提案し, 計算機実験を行なう.

F-3-5 地球環境科学分野における語彙の連携に関する研究 [ PDF ]
 小野 雅史・長井 正彦・柴崎 亮介
人口爆発,水・食料・資源・エネルギーの需給逼迫,気候変動などの地球環境問題の解決に向けて,分野を超えた科学技術の結集により,国際的に様々なシステムが開発されている.近年はそれらシステム間の連携が次なる課題として挙げられており,特にデータを統合するためには,適切に語彙を管理し整合をはかることが必要不可欠である.そこで,本研究では,SKOSなどのフォーマットを用いた地球環境科学分野における語彙の管理と連携に関する検討を行う.


F-4: データ取得(1) 司会:倉田 陽平

F-4-1 タブレットPCを用いたインタラクティブな空間データ収集 [ PDF ]
 木實 新一・笹尾 知世・有川 正俊・藤田 秀之
近年,GPSトラッキングなど空間データを自動的に収集する技術の一般利用が注目されている.しかし,これらの技術を用いて収集できるのは位置や時刻といった単純な情報のみである.本論文ではアンケートやインタビューといった古典的なデータ収集法を拡張しタブレットPC上のインタラクションと統合することにより,半自動的に「厚みのある」空間データを収集する手法について議論する.

F-4-2 Bluetoothを用いたミクロな人の密集度計測の可能性に関する研究 [ PDF ]
 中村 敏和・木實 新一・柴崎 亮介
近年,防犯やマーケティングなどの観点から,道路や交差点といったミクロな範囲での人の密集度の把握が重要になってきており,また,スマートフォンなどの普及により,Bluetooth検出可のデバイスを所持する人数が増加してきている.そこで本研究では,Bluetoothを検出するセンサを設置し,検出可のデバイスを所持している人数を計測することで計測地点ごとのおおまかな密集度計測を行い,Bluetoothを用いた人数計測・推定の可能性を示した.

F-4-3 MMSデータを用いた歩行空間情報取得手法 [ PDF ]
 花田 吏・荒木 俊輔・硴崎 賢一
日々の移動に密接に関係する歩行空間情報の整備は重要な課題であり,そのためには歩行空間の現況を把握する必要がある.しかしながら,国内の広大な歩行空間の情報収集を行うためには,従来の人手によるデータ収集では効率上の問題がある.本稿では,道路付近の歩行空間の情報を高速・網羅的に収集可能なMMSを用い,MMSで取得した詳細な三次元点群データから効率よく歩行空間情報を抽出する手法を示す.

F-4-4 鉄道沿線設備のレーザ位置計測装置の開発 [ PDF ]
 吉川 悟・宮土 忠祐・徳田 浩一郎・中山 忠雅・清水 智弘・辻 求・最勝寺 進・佐藤 秀人
列車の安全運行において,膨大な鉄道沿線設備の位置を正確に把握するため3Dレーザーを搭載した軌陸両用車にて昼夜問わず安全かつ効率的な計測が可能な設備位置計測装置の開発を行った.取得した点群データは航空測量による線路中心線データとATS地上子による標定を行い,沿線の設備状況を3次元空間情報として取得することを可能とした.本システムで得られた要求精度や課題,今後の拡張性について知見を報告する.

F-4-5 流し録り音声による野外調査記録作成支援ソフトウェアの開発 [ PDF ]
 原田 豊・菊池 城治・荒井 崇史・雨宮 護・今井 修・井上 佳昭・広原 隆
デジタルカメラの撮影時刻をキーとして,ICレコーダーにより流し録りした音声データの該当箇所を簡便に検索し,撮影された写真に関するコメントとして記録する方法を考案し,フリーの簡易GISソフトウェア”ArcGISExploer”のアドインとして実装した.これにより,市販の安価なデジタルカメラ・GPSロガー・ICレコーダーの組み合わせで,現地での手間をかけずに,野外調査などの移動経路・写真・コメントをGISデータ化することが可能になる.


F-5: データ取得(2) 司会:原田 豊

F-5-1 経路履歴を用いた車両実時間モニタリング [ PDF ]
 茂木 恭兵・Aye Thida Hlaing・大沢 裕・曽根原 登
本稿では,大量の車両を対象とした,車両位置の実時間モニタリング方式を提案する.従来の実時間モニタリングにおいては,車両の未来位置予測方式としてdead-reckoningのような線形予測が用いられていた.本稿では,より精度高く車両の未来位置を予測する方式として車両の移動履歴を用いる.筆者らは,以前に現在のカーナビ程度の性能の端末を想定した方式を提案した.本研究では,従来研究を発展させ,携帯電話程度の端末を用いたモニタリング方式を提案する.

F-5-2 歩行速度を考慮することによるGPSを用いた観光行動調査の高度化の可能性 ~多摩動物公園での調査から~ [ PDF ]
 川瀬 純也・倉田 陽平・矢部 直人
GPS機器を利用した従来の観光行動調査では,「どのエリアにどれだけ滞在したか」に主眼が置かれ,「その間,どれだけ観光活動が行われたか」についてはあまり議論されてこなかった.そこで本研究では,多摩動物公園を実験地として,GPSロガーを携帯した動物園来園者に調査員が同行して観覧行動を録画し,それをもとにGPSロガーに記録される移動速度と観覧行動の有無との関係を分析した.この結果,移動速度を考慮した方がより正確に観光行動を把握できる可能性が明らかになった.

F-5-3 太陽光発電のポテンシャル評価にむけた空中写真による住宅屋根形状の抽出 [ PDF ]
 真鍋 佑紀・小林 知紀・矢ヶ崎 太洋・大場 章弘・厳 網林
本研究は,住宅向け太陽光発電のポテンシャル評価を目的とし,空中写真を用いた住宅屋根の形状抽出を行う.太陽光パネルは日射の関係や住宅の形態により,屋根上に設置できる範囲や方角が限られる.しかし,既存研究では屋根の形状に着目して,太陽光パネルの設置可能面積を把握したものは少ない.そこでより精度の高い太陽光発電ポテンシャル評価モデルの作成を行うため,空中写真を用いた画像認識による,住宅屋根の形状・形態の把握を行う.

F-5-4 ファサードと屋根の形状を考慮したディジタルシティの構築 [ PDF ]
 天野 貴文・吉川 眞・平尾 公孝
本研究はMMSデータとLIDARデータを用いたディジタルシティの構築方法を提案している.MMSデータから建物のファサードを,LIDARデータからは建物の屋根部分をそれぞれ再現し,両者の合成により屋根およびファサードを考慮した建物モデルを生成する.ケーススタディの結果,蓋然性が高いと考えられる建物モデルが構築できたものの,生成される建物形状が一定でないことから,軒線や外壁線などの自動抽出法を検討する必要がある.

F-5-5 ステレオ空中写真による高速DSM抽出システムの構築に向けて [ PDF ]
 前川 友樹・荒木 俊輔・硴崎 賢一
DSM(Digital Surface Model:数値標高モデル)は,災害シミュレーションや都市計画などに利用される非常に有益な情報である.モデルを得るための手法の一つに空中写真を用いたステレオマッチングがある.近年の撮影機材の性能向上により高解像度で広範囲を撮影したディジタル空中写真が入手可能となった.現在は並列処理により高速化したステレオマッチング手法によるDSM取得システムの開発を進めている.本稿では,空中写真に対しAreaBasedとFeatureBasedの手法を合わせたハイブリッドステレオマッチングシステムを試作し,従来手法との比較・検討を行う.


F-6: データベース構築(1) 司会:岩崎 亘典

F-6-1 空間情報を用いた全国バスネットワーク整備に関する研究 [ PDF ]
 薄井 智貴・金杉 洋・関本 義秀
近年,個々のバス停留所に関する空間情報は整備されてきているものの,経路を含むバスネットワークを全国一律で整備した例は皆無に等しい.そこで本研究では,効率の良い全国バスネットワークの整備手法を提案する.具体的には,デジタル道路ネットワークデータをベースに国土数値情報のバス停留所データを道路上にマップマッチングし,バス経路を独自推定する.推定したバス経路はバスICデータやバスプローブデータとの経路一致率などを計算することで精度検証を行った.

F-6-2 地球地図促進のための国土地理院の取組 [ PDF ]
 飯村 威・中村 孝之・大塚 力・木村 幸一・鵜生川 太郎・中南 清晃・本嶋 祐介・須賀 正樹・谷田部 好徳
地球地図プロジェクトは,地球温暖化等地球規模の課題に適切に対処するための基盤的な地理空間情報である地球地図を,世界各国・地域の国家地図作成機関が協働して整備している.現在,世界180 の国と地域が同プロジェクトに参加し,2012年までに各国の国家地図作成機関の協力により地球地図第2版を作成する予定である.国土地理院は,地球地図日本第2版の作成を行ったとともに,地球地図国際運営委員会事務局として,地球地図データ作成・更新マニュアル作成,品質管理プログラムの作成等データ整備に関する技術支援を行っているので,その詳細を紹介する.

F-6-3 図面データへの効率的な位置情報の付与手法の検討 [ PDF ]
 野中 秀樹・山田 秀之・本間 亮平・吉村 方男
社会基盤の維持管理を効率的に行うためには既存の図面データの活用が有効である.図面データの管理にあたってはその位置情報が大きな役割を持つ.一方,過去に作成された図面の多くは紙ベースで管理されているため,これを電子化し,位置情報を与える必要がある.本研究では,位置情報を持たない図面データに,効率的に位置情報を付与するための仕組みについて検討する.

F-6-4 利用者間のコミュニケーションを目的としたWeb-GISの地域コミュニティのでの導入に関する研究 [ PDF ]
 中原 宏樹・山本 佳世子
近年,地域に内在する地域知が重視されている.また,地域住民がそれぞれの持つ地域知を一緒に蓄積し,コミュニケーションを行うことにより,地域知の情報共有を進めることが期待される.本研究では,情報の蓄積・共有に加え,利用者間のネットワーク構築の初段階であるコミュニケーションが可能になるWeb-GISの設計と構築を行い,地域資源に関する情報を事例として取り上げ,実地検証を行った.

F-6-5 道路基盤地図情報に関する産学の利用ニーズの調査 [ PDF ]
 今井 龍一・落合 修・重高 浩一・平城 正隆
国土交通省は,道路行政サービスの高度化を図る上で必要となる共用性の高い平面的な道路形状及び高さ情報から構成される大縮尺の道路基盤地図情報を整備している.この道路基盤地図情報は,官のみならず,産学でも多様な場面で利用できることが想定される.
本研究は,直轄国道の道路基盤地図情報を試行的に公開し,産学における用途,期待する効果,品質,重要な地物や路線単位等の連続的・面的な接合等に関するニーズを調査した.


F-7: データベース構築(2) 司会:山本 佳世子

F-7-1 Mobile Mapping Systemによる広域環境モニタリングの実証研究 [ PDF ]
 山崎 敏宣・石川 貴一朗・角本 繁・天野 嘉春・橋詰 匠
災害時に被害状況を迅速に把握するためには,平常時との変化を時空間的に捉えることで比較する環境モニタリング技術が必要である.一方,我々は車両にセンサを搭載したMobile Mapping System (MMS)を開発すると同時に,MMSによる広域環境モニタリング技術の実証研究を行ってきた.本論文では,平常時における適用事例と,東日本大震災における適用事例を挙げ,その有効性について述べる.

F-7-2 電子国土Webシステムオープンソース版の開発 [ PDF ]
 佐藤 壮紀・飯田 剛輔・橘 悠希子・首藤 隆夫・佐藤 浩
国土地理院では,特に地方公共団体等が地理空間情報をウェブ上で簡易かつ安価に発信するためのツールとして,「電子国土Webシステム」を開発し,2003年から公開している.今回,OpenLayers等のオープンソースソフトウェアを基盤として「電子国土Webシステム」の再構築を行った.今回の開発により地図描画の高速化を実現した.また,システムのオープンソース化により電子国土Webシステムのカスタマイズが自由となる.これらの概要について報告する.

F-7-3 地図上への写真登録システムにおける自動色変換機能〜カラーユニバーサルデザインへの取り組み〜 [ PDF ]
 森 卓・杉浦 史門・福本 塁・中山 悠
オープンソース(OSS)を活用したWeb-GISの開発が進み,幅広い人々への普及が期待される.使用者の多様性に合わせ,高齢者や色覚異常者に配慮した配色(CUD)への取り組みが重要である.近年Web地図上に写真を登録し共有するサービスが数多く存在するが,これまでのCUDへの対応は不十分である.そこでOSS技術を活用し,写真登録時に,写真の色をCUDへ対応するように自動的に変換する機能をもつWeb-GISを開発した.

F-7-4 コミュニティによる被災地航空写真幾何補正の試み -OSGeo財団日本支部による取り組みを例として- [ PDF ]
 岩崎 亘典・今木 洋大・臼田 裕一郎・大澤 剛士・大島 英幹・岡田 明浩・嘉山 陽一・清野 陽一・瀬戸 寿一・田口 仁・寺元 郁博・奈良崎 優・林 博文・古川 泰人・松浦 慎平・森 亮・山北 剛久・山口 高志・山手 規裕・吉田 大介
2011年3月11日に発生した東日本大震災では,広範囲が津波などによる被害を受けた.この被害を把握するために国土地理院により航空写真の緊急撮影が行われた.OSGeo財団日本支部は,これらの航空写真の幾何補正についてメーリングリストを利用して広く呼びかけ,賛同する有志の参加により作業が行われた.本報告では,その作業の経過や活用場面を報告するとともに,コミュニティによる地理空間情報処理の共同作業の可能性や問題点について検討する.

F-7-5 高速道路のGIS化と橋梁点検データのGISによる分析手法の検討 [ PDF ]
 大倉 侑子・三谷 泰浩・池見 洋明・江口 智裕
供用年数が増加している高速道路の橋梁の維持管理の重要性が増している.本研究では,高速道路の橋梁の維持管理の1つである点検・補修のサイクルを支援するGISデータモデルを作成し,点検データの時間的・空間的な利活用を試みた.その結果,橋梁の点検業務に関して迅速な情報の把握,多様な情報の表示が可能となった.また,位置情報から取得した情報にアクセスすることで容易に情報の取得,利用,更新を行うことができるようになった。



ポスターセッション

P-1 WebGISを用いた水源地域流域における水文特性値カルテ開発 [ PDF ]
 雨宮 有・山根 正伸・鈴木 透

P-2 保護者の犯罪不安と子どもの遊び場選択の関連:クロスL関数を用いて
 雨宮 護

P-3 DiMSIS-EXでの自治体業務の実例 [ PDF ]
 一宮 龍旗・一宮 龍彦・角本 繁

P-4 GISを用いた旧石器時代から古墳時代までの遺跡立地と分布の選択パターンの研究
 加藤 晋

P-5 情報銀行による個人行動情報の統合と利用に対する社会的受容性
 金杉 洋・柴崎 亮介

P-6 CEDACH GIS:ボランティアによる被災文化遺産の復興支援に向けた空間情報コンテンツ整備の取り組み [ PDF ]
 近藤 康久・藤本 悠・清野 陽一・山口 欧志

P-7 かめおかグリーンマップの作成-里道ネットワークが結ぶ歴史・自然・暮らし・水辺- [ PDF ]
 原 雄一・片山 篤

P-8 GPS Tracking Data Processing Through Network and Analysis of Relations Among Paths
 レイ レイモン・貞広 幸雄

P-9 商業集積地における業種別店舗および事業所の営業時間情報と人の時空間分布情報の可視化 [ PDF ]
 岡本 裕紀・秋山 祐樹・仙石 裕明・柴崎 亮介

P-10 タブレットPCを用いたインタラクティブな空間データ収集 [ PDF ]
 木實 新一・笹尾 知世・有川 正俊・藤田 秀之

P-11 GISを活用した廿日市宿の地名に由来する屋号の研究
 三好 孝治

P-12 流域スケールでの河川流入有機物量の推定手法の開発: 北海道内の水系における1950年と2000年の比較事例
 三島 啓雄・河内 香織

P-13 ニホンジカの適正管理に向けたハザードマップの作成 [ PDF ]
 山根 正伸・鈴木 透・谷脇 徹

P-14 種々の制約条件を考慮した再生可能エネルギー導入ポテンシャルの推計 [ PDF ]
 山田 秀之・立川 裕隆・平塚 二朗・工藤 俊祐・山崎 智雄・永井 大介・水谷 義昭・廣永 茂雄・松永 義徳・宮原 智哉・赤松 宏典

P-15 鹿児島市中心市街地における時間貸駐車場の現状と分析
 山本 敏貴

P-16 Q&Aサイトを用いた地域に対する関心の推移の可視化 [ PDF ]
 藤田 秀之・柴崎 真理子・木實 新一・有川 正俊

P-17 東日本大震災の津波浸水域の土地利用と地形のGIS解析 [ PDF ]
 小荒井 衛・岡谷 隆基・中埜 貴元・神谷 泉

P-18 メッシュデータの作成活用による耕作放棄と農村環境の検討
 森本 健弘

P-19 時を操るー植物遺存体と地理の統合的管理に向けたモデルづくりー
 杉浦 真琴・馬場 美彦

P-20 Personal LBSを用いたGIS教育カリキュラムの設計と実践 [ PDF ]
 鍛治 秀紀・有川 正俊・鶴岡 謙一・岡部 篤行

P-21 複雑ネットワーク分析手法による道路網の分析 [ PDF ]
 池田 哲夫・斉藤 和巳・武藤 伸明・伏見 卓恭

P-22 東京都のエリア別太陽光出力推定へのGIS適用の試み [ PDF ]
 中村 元・岸本 直子

P-23 17世紀京都で作成された測量図の精度 [ PDF ]
 塚本 章宏

P-24 Twitterメッシュデータ収集・視覚化システム [ PDF ]
 藤田 秀之

P-25 九州におけるランドスケープ遺産分布傾向把握のための基礎的検討
 藤田 直子

P-26 地球地図促進のための国土地理院の取組 [ PDF ]
 飯村 威・中村 孝之・大塚 力・木村 幸一・鵜生川 太郎・中南 清晃・本嶋 祐介・須賀 正樹・谷田部 好徳

P-27 能登半島北部における細密DEMを用いた水文地形解析
 浜田 昌明・平松 良浩・小田 満広・服部 貴志・小野田 敏・高山 陶子・平松 孝晋

P-28 総合的なヒンドゥークシー・ヒマラヤの氷河湖決壊洪水の対応方策の検討 [ PDF ]
 福井 弘道

P-29 モジュラリティに基づくFR設定の帰無モデル選択に対する頑健性の検討 [ PDF ]
 福本 潤也・氏家 晃仁・安 康

P-30 GISによる鹿児島市沖積地盤の液状化危険度評価
 平 瑞樹・山本 健太郎・高田 誠

P-31 犯罪発生地点の環境的要因-東京都23区を事例として-
 牟田 浩二・酒井 嘉昭

P-32 次世代の都市情報サービスの実現に向けたコロケーションネットワークの可視化 [ PDF ]
 木實 新一

P-33 都市郊外の住居系用途地域における空閑地の分布と農的利用の実態
 鈴木 浩平・雨宮 護・寺田 徹・横張 真

P-34 北海道における湿原の時空間的変化 [ PDF ]
 鈴木 透・高田 雅之

P-35 鉄道網を対象としたモバイル・エゴセントリック・ルート・ブラウザの提案 [ PDF ]
 有川 正俊・吉村 大希・木實 新一・藤田 秀之

P-36 フィールドワーカーの知と知をつなぐFieldnetの取り組みと地理情報システム [ PDF ]
 椎野 若菜・石森 大知・大西 健夫・梶丸 岳・小西 公大・駒澤 大佐・近藤 康久・佐藤 靖明・澤柿 教伸・庄山 紀久子・福井 幸太郎・的場 澄人・古澤 拓郎